とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:岸部一徳



長瀬智也主演の映画「空飛ぶタイヤ」を映画館で観た。

小さな運送会社で起きた事故をきっかけに、大企業の闇を描く。


満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

面白かったーー。

大企業の闇に立ち向かっていく中小企業。

その戦いから見えてくるのは、大企業が考える命の軽さと異常に高いプライド。

日頃から理不尽なことに耐えて頑張っている中小企業を自然と応援したくなる映画だった。



目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「空飛ぶタイヤ」予告編 動画





更新履歴・公開情報


・2018年6月16日 映画館で鑑賞。

・2018年7月11日 感想を掲載。

・2019年5月4日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD販売中。詳しい作品情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
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キャスト&スタッフ


出演者

〇長瀬智也

〇ディーン・フジオカ

〇高橋一生

〇深田恭子

〇寺脇康文

〇小池栄子

〇阿部顕嵐

〇ムロツヨシ

〇中村蒼

〇笹野高史

…(「鈴木家の嘘」、「座頭市」、「その男、凶暴につき」など)


監督

〇本木克英

2018年製作 日本映画



映画「空飛ぶタイヤ」




あらすじ


小さな運送会社のトラックが配送中に脱輪事故を起こし、そのタイヤが近くを歩いていた女性に直撃・死亡させるという事故が起きる。

運送会社の社長・赤松(長瀬智也)は、自社の整備不良を疑っていたのだが、整備担当(阿部顕嵐)に落ち度はなかったため、そのトラックを製造した自動車会社に連絡するが、なしのつぶてで連絡が取れない。

その時、赤松は週刊誌の記者(小池栄子)から過去にその自動車会社のトラックで同種の事件が起きていることを知らされ、独自に聞き込みを始める。

その頃、自動車会社側でも営業課長(ディーン・フジオカ)がそのトラックの不備に気付いていた…。



映画「空飛ぶタイヤ」ディーン・フジオカ、長瀬智也




感想


この映画の感想は、私が「ぴあ映画生活」に掲載した感想を紹介します。



空飛ぶタイヤ (2018)

★★★☆ [70点]「中小企業は泣き寝入りすべきなのか」


これは某財閥系自動車会社のリコール隠しを題材にした社会派の映画だった。



ある運送会社のトラックが走行中にタイヤの脱輪事故を起こし、たまたまそばを歩いていた女性がそのタイヤに当たって亡くなってしまう。

そこから、運送会社は整備不良を疑われるが、運送会社はトラックそのものに欠陥があったと考え、独自調査を開始。

しかし、財閥系企業の壁はあまりにも厚くて高い。



そこで問われるのは「人の命の重さ」と「正義感」だった

ちょっときれいごと過ぎるかなと、思わなくもないし、大手企業の闇はもっと深いと思うけれど

全ては金で、いろんなところで先回りしていろんな事実を揉み消そうとしてるあたりや

大手企業の中小企業に対する扱いの軽さとか、大手企業内の人間関係とか、「それあるなーありそうだなー」と思うことが満載で面白かった



現実にこういうことがあったら、もっとたくさんの人が絡んでくる(例えば政治家とか)話になるんだろうけど、そこをあえて削って、中小企業の社長が大手企業に立ち向かっていく話にしたんだろうなと思った

そこには、日本の経済を支えている中小企業を応援したいという思いも込められていると感じた

人の思いや命をないがしろにするような企業は、滅びるべきと思う



Posted by pharmacy_toe on 2018/06/18 with ぴあ映画生活





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岸部一徳主演の日本映画「鈴木家の嘘」を試写会で観た。

長男が自殺した家族が、その死を受け入れていく姿を描く。


満足度 評価】:★★★★☆

家族の自殺という重いテーマを描きながら、それをユーモラスに時にはクスッと笑わせながら、力強く描いた作品だった。

酷い悲しみに襲われた時、無理にその事実を受け入れようとせず、時には嘘というオブラートで包んでゆっくり咀嚼しても良いんだなと思った。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『鈴木家の嘘』予告編 動画



更新履歴・公開、販売情報

・2018年11月5日 試写会にて鑑賞。

・2018年11月20日 感想を掲載。

現在、全国順次公開中。詳しい上映劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
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キャスト&スタッフ


出演者


…(「空飛ぶタイヤ」、「座頭市」、「その男、凶暴につき」など)

〇原日出子

…(「菊とギロチン」など)


…(「HANA-BI」など)

…(「アウトレイジ 最終章」など)

〇吉本菜穂子

〇宇野祥平

〇山岸門人

〇川面千晶

監督・脚本

〇野尻克己


2018年製作 日本映画



鈴木家の嘘





あらすじ

鈴木家の長男・浩一(加瀬亮)が自殺した。

自室で自殺しているのを見つけた母・悠子(原日出子)は、その場で倒れ意識を失ってしまう。

数日後に目覚めた母は、浩一が自殺した時の記憶を失っていた。

それを知った娘の富美(木竜麻生)は、とっさに「お兄ちゃんはアルゼンチンにいるよ」と母に嘘をついてしまう…。



鈴木家の嘘5






感想(ネタばれあり)


ラッシュ時の通勤電車の遅延は日常茶飯事


日本は先進国の中でも、自殺率が高い国で知られている。




朝の通勤ラッシュの時間帯に人身事故によって電車が遅延するのは日常茶飯事だ。

その理由の全てが自殺とは言わないけれど、かなりの確率で「会社に行きたくない」と思った人が、そのまま電車に飛び込んでしまう人が多いことを物語っている。

そして、多くの人が電車の遅延に足止めをくい、会社に謝りの電話を入れ、うんざりするような朝を迎えることになる。



その割に、その「自殺」と正面から向き合った映画は少ないように思う。

物語の中で、主人公の友人が自殺で亡くなってしまうというような要素としての描き方はあっても、自殺した本人と、その周りの人々について描かれるというような作品はあまりない。



それは、見て見ぬふりをしているのか。

自殺などなかったことにしているのか。

中には「自殺を扱った重い映画など誰も観ない」と言われてGOサインが出なかった企画もあるだろう



この映画「鈴木家の嘘」は、そんな日本の映画界のタブーを破った作品である。

「自殺」を扱っていながら、決して重くならず、時にはユーモアを交え、クスッと笑わせながら、力強く描いている

そして、この映画を観終えたところで、自殺を減らすヒントも得られたような気がした。



なので、ぜひ「重たいんじゃないか」という先入観を捨てて、この映画を観て欲しいと思う。

そして、一人一人が「自殺」について考えれば、日本の社会も少しは変わるんじゃないかと期待してしまう。



鈴木家の嘘3



悲しいことと向き合うための時間稼ぎ


物語は、鈴木家の長男・浩一(加瀬亮)が自殺するところから始まる。



そのことに対する家族の反応が、この映画はとても特徴的だ。

浩一が自室で首をつっているのを見た母(原日出子)は気を失い、昏睡状態になり、目覚めた時には浩一が自殺したという記憶を失くしてしまう。



浩一の妹である富美(木竜麻生)は、そんな母に対し「お兄ちゃんは、引きこもりをやめてアルゼンチンで働いてるよ」と嘘をついてしまう。

その富美の嘘に合わせるために、家族は振り回されてしまう。



人は酷く悲しいことがあった時、その現実をなかなか受け入れることができないこともある。

そんな時、人それぞれの「現実逃避」をして、受け入れるまでの時間を稼ごうとする。

そして、いつか必ずその現実と向き合わなければいけない時がやってくる。



富美は、母が記憶を失っていることを知って、とっさに嘘をついてしまうが、その嘘は母が「息子の自殺」という事実を受け入れるまでの良い時間稼ぎになったと思った。

叔母さん(岸本加代子)は富美に対し、

「なんで嘘なんてついたよの。生きている人間は気持ちの整理をつけなきゃだめだ。」

と責めたけれど、そんなに強く生きていける人ばかりではない。



辛い現実を受け入れるのにかかる時間は人それぞれだ。

首をつっている息子を見て気を失った母が、そんなに簡単に現実と向き合えるとは思えない。

そんな母に、現実を「嘘」というオブラートでくるんで、少しずつ咀嚼させたのは正解だったと思う。



その嘘に救われたのは母だけではない

母に嘘を貫き通すために、家族も「浩一が死んだ」という事実よりも、母を支えることに神経を使うことで、浩一の自殺を忘れられる時間もあったはずだ。



そんな彼らを見ていると、家族の自殺のような酷く悲しいことがあった時、その問題とすぐに向き合わなくてもいいんだなと思った。

悲しいことと向き合う時間は人それぞれ。

時には「嘘も方便」で、時間稼ぎをしてもいい。

ゆっくり考えればいい時もあるのだ。



鈴木家の嘘2



野尻監督ならではのリアリティ


目覚めた母に対し、「お兄ちゃんはアルゼンチンにいる」と富美が言った場面がとてもユーモアに溢れ、思わず「ククッ」と笑ってしまう。

そこだけではない。

なぜか、浩一は保険の受取先をソープ嬢にしていたり、みんなで浩一がアルゼンチンにいる風を装ったり、めちゃくちゃありがちなゲバラのTシャツをみんなで着たり(これで騙されちゃうお母さんもおああさんだけど)。

この映画には、思わず「えっ」と思ったり、笑ってしまうシーンが多い



だからこそ、重い気分になることなく最後まで見れてしまう

自殺を扱った作品なのに笑えてしまうというのがとても意外だった。

それに、「嘘」で母の現実逃避をさせたのも、すごくリアリティある発想だと思った。



それもそのはず、この映画がデビュー作となる野尻監督はお兄さんを自殺で亡くしているという。

だからこそ、家族から浩一への目線にリアリティがあるのだ。

そうじゃなかったら、こんなに笑ってしまうような作品を作るのは難しい。

「自殺で笑う」なんて、遺族の人が良い気分がしないだろうと思ってしまうからだ。



しかし、野尻監督自身が遺族だからこそ、そのユーモアが生れるのだ。

そこが、この映画の他の映画とは違う長所でもある。



鈴木家の嘘4




希望は「時間と会話」にある


とても辛いことがあった時、その痛みを癒すには「時間と会話」が必要なんだと、この映画を観て思った。

そのために、嘘を利用するなら、それも「嘘も方便」だ。

ゆっくり時間をかけて自分の中で処理をしていけば良い。



そして、もう一つ必要なのが会話だ。

兄の自殺を受け入れることができず、家族は兄の自殺のことに頭がいっぱいで、自分はどうしたらいいのか分からない富美は、グループカウンセリングに通い始める。



そこで、様々な人と出会い、会話をすることで、富美自身の辛さも緩和されていく。



一日中自室に引きこもり、ご飯も家族と食べることなく、誰とも会話をしないまま一日を終えた浩一。

浩一が亡くなってしまったのは、会話がなかったからではないかと思った。



両親が手を差し伸べても、浩一自身が会話をしようとしなかったので、両親に問題はなかったと思う。

両親が手を差し伸べた時に、浩一が少しでも心を開いて、罵り合いでもいいから少しでも会話をしていたら…と思う。



だからも、もしも、一日中引きこもっているいるような人がいたら、この映画を観て、誰かと会話をして欲しいと思う。

相手を罵って、嫌われてもいいじゃないか。

どんな人生でも、死んでしまったら、周りの人が悲しむということを知って欲しい



ぜひ、一人でも多くの人に観て欲しい作品である。





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北野武ビートたけし)監督、主演の映画「座頭市」をWOWOWで観た。

目の不自由な按摩の市が、実は凄腕の浪人であり、やくざに支配された小さな村を救う時代劇。

満足度 評価】:★★★★☆

面白かったなぁ。

殺陣のシーンがシャープで切れ味がよく、常にバックで流れるテンポの良いリズムで最後までウキウキワクワクしながら楽しめた。

この映画を観るのは2回目か、3回目だけど、何度観てもやっぱり面白いと思う。

出演ビートたけし、浅野忠信、夏川結衣、大楠道代、橘大五郎、大家由祐子、ガダルカナルタカ、岸部一徳、石倉三郎、柄本明

監督北野武 2003年製作 日本映画


「座頭市」予告編 動画





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あらすじ


盲目の按摩、座頭市(北野武ビートたけし))は、杖をつきながら、町から町へと渡り歩いていた。

ある時、小さな村に立ち寄った時、そこでは、ヤクザの頭、銀蔵(岸部一徳)が全てを支配しようとしており、賭場がその勢力に対抗し、空気の張り詰めた緊張状態にあった。

さらに、銀蔵は用心棒として凄腕の浪人、服部源之助(浅野忠信(「幼な子われらに生まれ」))を雇い、勢いを増していた。

その様子を知った市は、罪のない村人たちが虐げられた生活を送っていることが気になっていた…。


座頭市

感想(ネタバレあり) よくあるありがちな話を楽しくかっこ良く見せる映画


いやーー。この映画は、何度観てもかっこいい!!

久しぶりに観て、やっぱりかっこいい映画だと思った。

ストーリーはとても単純でありがち。

ヤクザの抗争に巻きこまれ、虐げられた生活を送っている村人たちを、目の見えない座頭市が彼らの代わりに悪者を倒し、その悲惨な生活から救うというお話。

時代劇が得意ではなく、あまり観ない私でさえ、「あぁありがちだ」と思うんだから、きっと多くの日本人が途中まで観たところで、「よくある話だな」と思うはず。

日本人でなくたって、この手の話は昔の西部劇にもよくあったパターンだから、世界中の人たちからも、古典的なよくある話として捉えられるのかもしれない。

では、そんな「よくある話」を、どれだけ面白く、魅力的なエンターテインメントに変えていくのか。

そこが、演出の肝であり、監督の腕の見せ所になってくる。


座頭市2

殺陣のシーンが何度観てもかっこいい


私が、この映画で最も面白いと思ったのは、「殺陣のシーンのかっこよさ」だ。

殺陣のないシーンでは、「早く殺陣を見せてくれ」とソワソワしてしまったぐらい、殺陣のシーンが面白い。

時代劇のよくある殺陣のシーンだと、1人の達人が真ん中にいて、その周りを丸く敵が囲み、1人ずつその達人に向かって行くというシーンが多い。

私は、いつもあれを観ながら、他の人たちがその隙に切りに行けるのに…と思いながら観ていた。

ところが、この「座頭市」は違う。

3、4人が一気に座頭市を切りに行く。

「背中から切りつけるのは卑怯者のすること」というタブーを破り、堂々と背中から切りに行く(笑)

なぜなら、ヤクザたちは卑怯者だからだ(笑)

それに対し、市は、一度に3、4人を相手にし、一気に切りつけ、石灯籠まで切ったり、木の扉越しに人を切ってしまう。

背中から切り付けてきた奴には、後ろに向かって刀をズバッと差し込む。

全て、相手の3歩先を読み、相手よりも早く手を出す。

それは、彼が盲目であり、音に集中することで、場所と動きに集中した結果だ。

もう、この全ての殺陣の演出のかっこ良さ。

それだけでも、この映画を何度でも観たいと思わせるエンターテインメントがあった。

座頭市3

生活音がリズムになる。時代劇をテンポよく見せる魔法の素


そして、もう1つ。この映画を面白くしているは、「音」だ。

「殺陣」は、盲目の人が音に集中した結果の動きだったように、この映画全体が「音」を大切にしている。

クワとスキで畑を耕す音。

雨の日に水たまりを歩く音。

薪割りの音。

そしてラストシーンのタップダンスまで、全ての音を打楽器にみたて、リズムを作り出し、映画のテンポを上げている。

一般的に、時代劇は話がスローテンポだ。

それが私の時代劇が苦手な理由の1つだ。

ところが、これは、その随所に流れてくる「音」と「リズム」のおかげで、すごくテンポが良くスピード感がある作品のように見えてくる。

これは、北野武の演出の上手さだ。

常にタップダンスのようなタタン、タタンという音を聴いていると、なんだかウキウキしてくる。

これが、この映画を観ていて私の心を躍らせた魔法の1つだ。


座頭市4

誰もが知っている話を、どれだけ面白く見せるか


世界中、どの国にも、誰もが知っている「お約束」の誰もが知っている物語っていうものがある。

その話は、たいてい、何度も映画化されている。

イギリスでいえば、シェークスピアの戯曲は誰もが知っていて、いろんな演出家が舞台化したり、映画化したりしている。

そういう、「誰もがよく知っている話」を「どうやってお客さんを楽しませるか」というのが、演出家にとっての腕の見せ所となってくる。

この「座頭市」でいえば、北野武流の血しぶき舞い散る派手な殺陣と、生活音をリズムに変えたテンポの良さが光っていた。

それらの演出が成功し、常にドキドキ、ワクワクする映画に仕上がっていた。

ってことは、使い古された映画でも、演出次第でいくらでも楽しくすることができるってことを証明してしまった作品だったんだねぇ。

いや~面白かった。

そして、ちょっとタップダンスが習いたくなったよ(笑)





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北野武監督、主演の映画「その男、凶暴につき」をWOWOWで観た。

暴力団に一人で立ち向かう警察官を描く。

満足度 評価】:★★★★☆

ビートたけしの薄気味悪さ、次に何が起こるか分からないストーリー展開の緊迫感に目が離せない作品だった。

大好き。

出演ビートたけし、白竜、川上麻衣子、岸部一徳、佐野史郎

監督北野武 1989年製作 日本映画

「その男、凶暴につき」予告編 動画





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あらすじ


我妻(ビートたけし)は、精神科に入院していた妹(川上麻衣子)と二人暮らしの警察官。

犯罪者を検挙するためには手段を選ばず、時には暴力を振るってでも罪を吐かせてしまう。

我妻が所属する警察署へ新任の署長としてやってきた吉成(佐野史郎)は、出世街道を歩むことに必死であり、問題児の我妻は目の上のたんこぶだった。

そしてある時、我妻の管轄で覚せい剤の売人が殺される事件が発生する…。

その男凶暴につき


感想(ネタバレあり) 我妻とは一体何者なのか


主人公の我妻は警察官。

しかし、この警察官、清廉潔白ではない

賄賂はもらうし、多少の悪には目をつぶり、カッとなったら暴力が止まらない

ボコボコ殴って、ガンガン蹴りを入れる。

それが、大人だろうと、未成年だろうと関係ない

しかし、そんな我妻の裏には、精神状態が崩壊してしまった妹を保護するという優しいお兄さんの顔がある。

この我妻という男、一体何者なのか。

まさに人間そのものであり、この映画の面白さの全てだった。

その男凶暴につき2

人は人を殺すときに笑顔になるものなのか


この映画の中で最も印象に残るのは、その我妻の笑顔だった。

笑顔というのは、本来楽しい時に出るもの。

心から楽しいと思える時、人は笑顔になる。

しかし、この我妻は「暴力を加えている時」に笑顔になる

容疑者を車で追い、今にも轢きそうになっている時や、別の容疑者と差し向かいで情報を吐かせようとしている時、不敵な笑顔を浮かべる。

なぜ笑顔?

目の前にいる人間が死にそうになっているのに。

人を殺してしまうという恐れはないのか

これは、登山者にとってのクライマーズハイのような高揚感から来るものなのだろうか。

その薄気味悪さを観ているこちらは、我妻に対するさらなる恐怖を感じ、彼が警察官であることを忘れてしまう。

その男凶暴につき3

理性のブレーキがかからない人間とは…


また、彼の暴力もハンパない。

こちらが「もう、やめて!」と思うぐらい相手を痛めつける。

ビンタを打ち過ぎて、顔から血が溢れ出る。

「人間はどこまで凶暴になれるのか」

そんな姿を見せつけられているような恐ろしさだった。

普通の人は、「これ以上やったら死んでしまう」という理性のストッパーを持っている

しかし、この我妻にはそのストッパーがない

また、相手も簡単にくたばらない。

人間は、そう簡単に人は殺せないし、簡単に死なない。

その極限の姿がそこにはある。

その男凶暴につき5

倫理観や理性をなくした人間のリアリティ


そんな「凶暴な男」我妻を描いたこの映画。

彼が、「人間の理解の範囲を超えた」ところにいるために、次の行動が読めず、先の展開が分からない。

「えっ!?」と思い、心に残っているシーンがある。

清弘(白竜)に対し、許容範囲を超える尋問をしたために、クビになってしまった我妻。

仕事のなくなった彼が映画館の前を歩いている時、清弘に襲われ取っ組み合いのケンカに。

そこへ偶然通りかかった女子2人。

清弘が発砲した銃の流れ弾がその女子に偶然、命中して亡くなってしまう。

人が1人亡くなっているのに、我妻も清弘も、そんなことお構いなしでそこからいなくなってしまう。

もしも、これがアメリカ映画だったら、主人公の警官は、すぐさま救急車を呼び、その女子を助け、間一髪のところで命が助かるだろう。

それがアメリカの必要不可欠な倫理観だからだ。

しかし、この映画には倫理観も理性もない

実際、人を殺そうと思っている人間に倫理観も理性もないだろう。

そのリアリティが、この映画の怖さであり面白さだと思った

その男凶暴につき4

死に対する恐れを超える


常識的な人が「人を殺すという」想像ができないは、本来持っている「理性」が、人間の凶暴性にストップをかけているから。

その理性が「人間」と「野生動物」の大きな違いだ。

ならば、「人殺し」は理性を超えたところに存在しており、その「人殺し」を捕まえるのなら、こちら側も「理性」を超えてしまえばいいというのが我妻

そんな風に描かれているように見えた。

死に対する恐れを超えた存在

それならば彼らを題材にしている北野武本人も、理性を超える瞬間がある人なのかもしれない。



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