とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:江口洋介



役所広司主演の映画「孤狼の血」を映画館で観た。

昭和63年の夏。広島で抗争する二組のヤクザと、その仲裁をするヤクザのようなマル暴刑事、そんなヤクザと刑事たにもまれながら成長していく新人刑事の姿を描く。



満足度 評価】:★★★★☆

面白かったーー!!

世間知らずの青年が上司とヤクザにもまれて成長していく話だった。



目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


「孤狼の血」予告編 動画




更新履歴・公開情報


・2018年5月19日 映画館で本作を観ました。

・2018年6月7日 感想を掲載しました。

・2019年2月3日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、ネット配信、DVD共に販売中。




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キャスト&スタッフ


出演者



…(「焼肉ドラゴン」など)


ピエール瀧
…(「アウトレイジ 最終章」、「怒り」、「凶悪」など)


〇石橋蓮司

…(「天空の蜂」など)



監督



2018年製作 日本映画



孤狼の血





あらすじ


昭和63年の夏。

広島の呉原で暴力団 五十子会系 加古村組と尾谷組が対立する中、加古村組の金庫番が失踪。

所轄に配属されたばかりの新人刑事 日岡秀一(松坂桃李)は、マル暴のベテラン刑事 大上章吾(役所広司)と共に捜査を開始する。

しかし、そのことをきっかけに加古村組と尾谷組の対立が激化する…。



孤狼の血2





感想(ネタバレあり)


二組のヤクザとマル暴刑事と青二才の新人



昭和63年といえば昭和最後の年であるが、暴力団にとっては「暴力団対策法」が施行される直前である。(平成3年施行)

ということは、ヤクザが最もヤクザらしかった時代の末期ともいえる。




そして、舞台は広島。

最もヤクザが似合う町である。

つまり、この映画は、ヤクザが最も似合う町で、ヤクザがヤクザらしくいられた時代を舞台にしている。



登場するのは、二組のヤクザ 五十子会系 加古村組と、尾谷組。

尾谷組の組長は刑務所の中にいて、統率力を欠いているところに、加古村組の勢力が増していた。

そんな二組の暴力団の抗争の中心地にいて、互いをけん制しているのはマル暴の刑事 大上だった。



そして、その大上の元へ監視役として送り込まれたのが、新人刑事の日岡だった。

日岡は地元 広島大学出身のエリートで、まだまだ若く、正しい正義観と倫理観を持ち、曲がったことの許せない青二才である。



この映画は、その日岡がヤクザとベテラン刑事 大上にもまれながら、理想と現実の違いに打ちのめされながら、一人前の刑事として成長していく物語である。



孤狼の血3




ヤクザ同士が対立する中心でカタギの盾になるマル暴



そのベテラン刑事の大上は、ワイロ、暴行なんでもありで、「彼は汚職刑事か?」と聞かれると「限りなく黒に近いグレー」というタイプである。

まだまだピュアで真っ白な日岡からしたら、今すぐにでも「内務捜査」を開始したいタイプだった。



しかし、物語が進んでいくうちに、その大上に対する「汚職刑事」という見立ては、表面的な部分しか観ていないということが分かってくる。

大上は対立する二つの組織の間に立ち、互いの組の事情を理解し、彼らの抗争がカタギに飛び火しないように監視することが役割だった。



だからと言って、ワイロを受け取ることは法律的には正しくない。

けれど、真木よう子演じるママのように、彼のおかげで守ってもらえた人がいたのも事実である。



私が育った地域(横浜)も、組員の人たちが近所に住んでいて、それなりに新聞沙汰になるような抗争事件や、発砲事件もあったけれど、その近所で子供たちは安心して遊んでいたし、カタギの人たちが巻き込まれたという話は聞いたことがない。

それは、私たちの知らないところで、大上のような「限りなく黒に近いグレー」な刑事が、ヤクザたちに対して目を光らせていたからなのかもしれないなと、この映画を観ながら思った。



しかし、それも昭和までのこと。



現代は北野武監督作品「アウトレイジ 最終章」に見られるように、ヤクザも暴力団対策法の間をぬって、より狡猾に生き延びるようになった。

私たちが意識しないうちに、ヤクザの会社が一般社会に浸透している…かもしれない時代なのだ。



孤狼の血4




正義やルールでは測れない社会の複雑さ



この映画を観始めた前半部分では、エリート゛広大゛日岡の言っていることは正しいけれど、きれいごとと理屈のオンパレードで、ずいぶんトンチンカンだなぁと思っていた。



しかし、なるほど、彼の「絵にかいたような正義感」が、社会では通用しないことを大上が教えてくれるのだ。



恐らく、多くの人たちの中に日岡のような「正しい倫理観」があって、彼らは常識や法律を守らなければいけないと思っている。

ところが、この世の中は、そんな「常識」では解決できないことがたくさんあるのだ。



そんな「きれいごとでは済まされない」世の中を、世間知らずの日岡と、彼と同じ思考回路で観ている観客に示し、「常識と倫理観」について疑問を投げつけるのが大上の役割である。



もしも、大上がいなかったらママは刑務所に入っていたし、そしたら彼の息子はどうなるのか。

非行に走って、ママが出てきた頃には組員の一人になっていたかもしれない。



それはそれで正解なのかもしれないが、大上は大上で彼の思う正しいことをしたのだ。

私は、大上の行動を全面的に支持したいと思った。



うまいこと二つの組織が共存していたのも、大上がいてこそのことだったのだろうと感じる。



そんな大上の役割を知った日岡は、それまで彼の中で確立されていた倫理観が覆され、さまざまな「生き方」を大上に教えられる

世の中は彼が思う以上に複雑で様々な人たちの思いが絡み合い、正しい常識やルールでは測れないことがたくさんある。

学歴は日岡の方が立派かもしれないが、生きていく術にかけては大上の方が何枚も上手なのだ。



孤狼の血5




昭和と平成の間に生まれる孤狼なハイブリッド刑事



そして、大上から生きる術を学び、平成へと切り替わる年に、日岡という新しい刑事が生れるのだ。

彼は昭和の悪徳刑事 大上のDNAを受け継ぎ、ヤクザとの戦い方を学び、それを咀嚼して彼自身のオリジナルの狡猾さを身に着けていく



それが、ラストに現れている。

それまでの「暗黙の了解」ならば、ボスである一之瀬(江口洋介)を守って自首した下っ端を逮捕するはず。



しかし、日岡にはその「暗黙の了解」が通じない。

彼は一之瀬本人を逮捕してしまうのだ。



それは、彼が昭和と平成をミックスした新しい時代のハイブリッド刑事となって成長したことを示している。

「卑怯だ」とか「ずるい」という言葉は、彼にとって誉め言葉である。

なぜなら、彼は「孤狼の刑事」だからである。



これは、血生臭いヤクザの抗争を背景に、一人の世間知らずで頭でっかちな青年が理想と現実の違いに傷つきながらも、成長し、大人になっていく姿を見事に描いた作品だった。








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江口洋介主演の映画「天空の蜂」をWOWOWで観た。

1995年。最新の原子力発電所を狙ったテロが勃発。技術者たちが一丸となってテロを阻止しようとするが…。

満足度 評価】:★★★☆☆

全体的に曖昧な雰囲気で、結局何を伝えたいのかが分からないまま終了し、不完全燃焼な印象。

どっちつかずで、スッキリしない感じがなんとも残念だった。


出演:江口洋介、本木雅弘、綾野剛、仲間由紀恵、柄本明、國村隼

監督:堤幸彦 2015年製作 日本映画


「天空の蜂」予告編 動画





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あらすじ


1995年夏、自動操縦が可能な新型ヘリコプターを設計した技術者の湯原(江口洋介)は、そのお披露目会に妻と息子の高彦を連れて出社していた。

お披露目会の開始まで、あともう少し…という時、湯原はヘリの格納庫の様子がおかしいことに気付く。

何物かが遠隔操作でヘリを動かし始めていた。

そして、そのヘリには高彦が乗り込んでいて、彼を助けることができないまま、ヘリは飛行を開始してしまう。

向かったのは原子力発電所の上空。

しばらくすると、「天空の蜂」というテロリストから犯行声明が発表され…。

天空の蜂


感想(ネタバレあり) 原発の上空でヘリがホバリング


原子力発電所の上空で最新型ヘリコプターがホバリングしている。

ヘリには爆弾を積んでいて、燃料切れになる8時間後には墜落する。

テロリストの意図は?そして、国はそれを阻止することができるのか…。

というサスペンス映画。

正直言って、これだったら、先日観た「シン・ゴジラ」の方がよっぽど面白かった。

ゴジラが東京に上陸した時の政府の対応についてのシミュレーションが真に迫っていた。

ところが、この映画は「反原発」を掲げるテロリストを描いるものの、日本が人々の想像以上に原発に頼っている状況を描かず、単に「原発」は「悪」という前提で描いているとしか思えない作品だった。

もっと、日本の状況を赤裸々に暴露した作品でないと、心に響いてこない。

自動操縦のヘリが原発上空でホバリングっていう設定は面白いなぁと思って観ていただけに残念だった。

天空の蜂2

「原発」の建設が市民に与えた悪影響がテロを生む


「反原発」を掲げるテロリストは、それぞれが原発建設の際に国に恨みを持った人間で構成されている。

綾野剛演じる建設作業員だった雑賀は、作業現場で知り合った友人を白血病で亡くす。

雑賀自身も体調を崩し、原発に恨みを持つようになった。

雑賀に原発の情報を提供していた三島(本木雅弘)は、自身が原発の技術者だという理由で小学生の息子がいじめに遭い、その後、息子は自殺してしまう。

かわいがっていた息子だけに、それ以来、技術者でありながら、原発に恨みを持つようになる。

そんな2人が手を組んで起こしたテロだった。

しかし、どうにもこの2人に「原発を爆破してしまえ」というほどの気迫を感じない。

どう考えても、その心の奥底に「無駄に人を殺してはいけない」という優しさが見える。

そんな人が、本気で原発を爆破しようと考えるだろうか…。

とくに三島はもっと狂った雰囲気があっても良かったように思う。

天空の蜂3

日本全国の原発を止めた場合の経済損失は…??


では、もしも、テロリスト「天空の蜂」の要求通り、日本全国の原発を止めたらどうなるのか。

どれだけの電力が不足し、私たちの日常生活にどれだけ支障をきたすのか。

また、そのことでどれだけの失業者が町にあふれ、失業率はどれだけ上がるのか。

そして、それらの影響による経済損失はどのぐらいになるのか…。

ここでは、そのリスクが一切語られない。

前述の「シン・ゴジラ」では、時々刻々と増えていく「経済損失」がキッチリと描かれていたことで、「おぉ、この先の日本はどうなってしまうんだろう…」という恐ろしさを感じることができた。

しかし、「天空の蜂」では、「建築作業員が白血病で亡くなった」、「技術者の家族がいじめで自殺した」という情報だけが与えられ、原発を止めることによるリスクを描かないとなると、観客たちは、なんとなく「やっぱり原発は怖いね」という印象を抱き、反原発へと誘導されていく。

そして、「節電ぐらいで済むなら、原発を全部止めても良いんじゃない?」と思ってしまう。

しかし、「反原発」を訴え、その思想を貫き通す程の力強さは感じない。

その曖昧さが、この映画の残念なところだった。

天空の蜂4


なんとなく曖昧で説得力がないのは、なぜか


結局、映画全体から受ける印象として、「原発の恐ろしさ」を訴えるには、イマイチ訴求力が足りなかった。

原発を止めると、これだけの経済損失があるけど、稼働したら、これだけの健康被害が出るんだ。

という数字でも出してくれないと、なんとも説得力が無い。

この映画のラストにそのどっちつかずの印象をそのまま表現したセリフがある。

主人公の湯原は最後に、成人して自衛隊員になった彼の息子に対し「この国には命をかける価値があるのか??」と問いかける。

それは、息子に問いかけているようで、自身に対する問いかけでもあった。

彼は技術者として一生を終えるが、年老いてから、それで良かったのかという迷いを感じるようになったのか。

その迷いは、この映画が「原発をハッキリとダメと言えないけど、でもなんとなく悪」と中途半端に言っている状態に似ている。

「この国に命をかけたら、いつかは原発で死ぬかもしれないよ…」なんだか、そんな風に聞こえるのは気のせいだろうか…。

もしもダメだと言いたいなら、原発を全て止めた場合のリスクを描いたうえで、それを上回るような理由を言えば良い。

それができないなら、「なんとなく」観客を「反原発」に誘導するような作品を作るのは、ちょっと卑怯な気がする。



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