とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:移民



リース・ウィザースプーン主演の映画「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」をWOWOWで観た。

スーダンの内戦で難民となった人たちが移民としてアメリカに渡り、社会に溶け込んでいく様子を描く。

【満足度】:★★★★☆

素晴らしい映画だった。

観て良かった!!!

毎日、ご飯を食べて、ぐっすり眠れることが、どれだけ幸せなことかとしみじみ実感した映画。


「グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~」予告編 動画

(原題:THE GOOD LIE)





「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」 DVD

グッド・ライ~いちばん優しい嘘~ [DVD]

新品価格
¥3,145から
(2016/4/7 00:48時点)



スーダン内戦のロストボーイズの物語

空から火の玉が・・・ (南スーダンのロストボーイズ 1987 - 2001)



あらすじ


アメリカのカンザスシティの職業安定所で働くキャリー(リース・ウィザースプーン)は、空港へアフリカから来た青年、マメール、ジェレマイア、ポールの3人を引き取りに行く。

キャリーの仕事は、彼らに仕事を紹介すること。

しかし、彼らは仕事をした経験もなく、電話すら知らない人たちだった…。


グッド・ライ

感想(ネタバレあり) 幸せな毎日に感謝


これ、本当に素晴らしい映画だったんだよね。

毎日、寝る場所があって、おいしくご飯を食べられるということがどれだけ幸せなことか。

それを実感できただけでも、感謝したい映画だった。

グッド・ライ5


内戦の戦火の中、逃げ惑う子供たちに胸が痛くなる


ここに登場するのは、3人の男の子。

彼らはスーダンの内戦で、命からがら難民キャンプへ逃げ、そこからアメリカへ渡ってきた移民たち。

この映画の前半、1時間ぐらいは、彼らがアフリカでどのように戦火の中難民キャンプまで運よく逃げることができたのかが描かれている。

これが、なかなか衝撃で。

頭の中で分かってはいるけど、実際に、小さな子供たちが逃げ惑う姿を見ていると心が痛くなるよね。

できることなら、テレビから彼らの前へ手を入れて、「いいから、こっちへおいで」って、こっちの世界へ引きこみたくなる。

いっぱい美味しいご飯を作ってあげて、お風呂に入れてあげて、ぐっすり眠らせてあげたい。

今、偶然、我が家には空き部屋があるので、そこを使えるんじゃないかとか、考えたよね。

しかし、そんな私の妄想をよそに、彼らは無事難民キャンプへと逃げ込むわけだけど、残念ながら、そこはゴールではない

難民キャンプへ無事にたどり着いてから、13年後、彼らはめでたくアメリカへ移民として渡れることになる。

グッド・ライ4

自分を犠牲にして彼らを思う気持ちに感動


この映画で、最も感動するのはアメリカへ渡ってからのこと。

もちろん、世の中いろんな人がいて、それぞれに理由がある。

だから、彼らに好意的ではない人たちもいる。

しかし、彼ら移民に対してともて親切な人たちの温かい心に、すごく感動した

本当は、すごく親切で優しいことをしているのに、それがまるで当たり前のことかのように振る舞うキャリーや、困っている彼らを察知して、その心に直接手を差し伸べるジャック。

アメリカという社会になかなか溶け込めない彼らに対し、親切な言葉をかけたり、優しくしてあげることは、誰でもできること。

彼らが本当に望んでいることを聞きだし、彼らのために、自分の生活すらも犠牲にすることができるのが、本当の優しさ

結局は、自宅すら彼らのために明け渡すことになったキャリーの深い優しさに心が温かくなった。

グッド・ライ6

出演者はオスカー女優のリース・ウィザースプーン


キャリーを演じるのは、リース・ウィザースプーン

あまり社会派のイメージが無い、元ロマコメの女王のキャスティングは、良い意味で私たちの期待を裏切り、しっかりと、田舎の普通のおばちゃんしてた。

しかし、意志が強く、頑固な感じは、いつものリース・ウィザースプーン健在。

さっきも書いたけど、すごく大変なことを、当たり前のようにするキャリーがすごく良かったねぇ。

他の出演作には、「デビルズ・ノット」、「わたしに会うまでの1600キロ」「ウォーク・ザ・ライン」、「キューティ・ブロンド」など

グッド・ライ2

実際にあったことを寄せ集めてできた物語


アメリカに「失われた子たち(ロストボーイズ)」と言われたスーダン内戦孤児のことを知った脚本家が、アメリカ国内を回って、1000人以上の孤児の話を聞いて、この映画の脚本ができあがったという。

ということは、この映画の中に、1000人以上の孤児たちの人生についての様々なエッセンスが詰め込まれている。

彼らが常に家族を思いやることも、アメリカの文化になかなか適応できないことも事実なら、親切なアメリカ人たちがいたことも、そうではない人たちがいたことも事実。

そんな様々な経験を乗り超えた人たちだから、最後にマメールのような立場になったら「良い嘘をついて、自分を犠牲にして人を助けるに違いない」そう思わせてくれる映画だった。

私も、いつか機会があれば、彼らのような境遇の人を助けるようなことがしたいなぁ。



グッド・ライ3



↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村



「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」 DVD

グッド・ライ~いちばん優しい嘘~ [DVD]

新品価格
¥3,145から
(2016/4/7 00:48時点)



スーダン内戦のロストボーイズの物語

空から火の玉が・・・ (南スーダンのロストボーイズ 1987 - 2001)





















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


トム・マッカーシー監督の映画「扉をたたく人」をWOWOWで観た。

妻に先立たれ、特に生きがいもなく、ただなんとなく日々を過ごしていた大学教授が、シリアとセネガルから移住してきた若いカップルと知り合うことで、人生が変わっていく様子を描く。

【満足度】:★★★★★

とても心の奥底を打たれる良い映画だった。

この世の中には、「自由に生きること」さえも許されない人たちがいるということを思い知らされる映画だった。


「扉をたたく人」予告編 動画

(原題:THE VISITOR)




「扉をたたく人」DVD

扉をたたく人 [DVD]

新品価格
¥3,350から
(2016/4/3 00:34時点)



オリジナル・サウンドトラック「扉をたたく人」

オリジナル・サウンドトラック「扉をたたく人」

新品価格
¥3,444から
(2016/4/3 00:36時点)



あらすじ


コネティカットで大学教授をしているウォルター(リチャード・ジェンキンス)は、共著した本についてNYで講演するように大学から依頼を受ける。

25年ぶりにNYに滞在するウォルターは、彼の持っているアパートへ行くと、見知らぬカップルが彼の部屋に住んでいた。

彼らはシリア人のタレク(ハーズ・スレイマン)と、セネガル人のゼイナブ(ダナイ・グリラ)のカップルで、知り合いから紹介されたという。

夜遅くに、その事実を知ったウォルターは、行き場のない彼らに、彼の部屋に泊まるようすすめる…。

扉をたたく人


感想(ネタバレあり)「911」以降のアメリカの移民問題


この映画では、アメリカの移民問題が描かれている。

これが本当にどうにもならない話で、すごく心が痛くなる。

今回、政府によって処分の対象となってしまうのは、シリア人の男の子と、セネガル人の女の子のカップル。

彼らは、愛し合っているとても素敵なカップルなんだけど、二人とも不法滞在。

だから、ちょっとした問題が起きただけで、強制送還されてしまうため、すごくおとなしく真面目に生活している。

そんな彼らが知り合うのは、アメリカ人で大学の教授をしているウォルター。

彼は愛する妻に先立たれ、特に生きがいもなく、惰性で日々を過ごしていた。

そんな彼がNYで彼らと出会い、その善人ぶりに心をひかれ、窮地に追い込まれた彼らに部屋を提供する。

しかし、ウォルターの善意も空しく、シリア人のタリクは何も罪をおかしていないのに、逮捕され、拘留され、送還されてしまう

これが、とても心の痛む話だった。

彼を連れて行かないで!!

本当に、心の底からそう思った。

扉をたたく人4



「911」以降の移民の現実


なぜなら、私もウォルターと同じく、彼らカップルのことがすごく好きになったから。

ジャンベという打楽器を演奏するタリクと、手作りのアクセサリーを露店で売っているゼイナブは、とても真面目て、清潔感があり、とてもしっかりしている。

まずしくも、慎ましい生活をしている彼らだけど、特に、ミュージシャンのタリクは明るく社交的で、一目で友達になりたい!と思うような人だった。

だから、タリクが逮捕された時も、ウォルターが弁護士を手配した時に、なんとかなるんじゃないかと思っていた。

しかし、そうは簡単にはいかなかった。

なぜなら、「911」以降、政府が移民に対する締め付けを強くしたからだという。

このアメリカの「移民に対する現実」は、とてもショックだった。

こんなに真面目に生きている素敵な若者なのに。

なぜ、こんな目に遭ってしまうんだろうと、考えさせられずにはいられなかった。


扉をたたく人2


最後の鍵を握るのはウォルターだった


しかし、全く解決策が無かったわけではなかった。

ウォルターが、タリクの母モーナと再婚するというウルトラ技があった。

ウォルターもモーナもパートナーに先立たれ、独身。

それなら、アメリカ人のウォルターがモーナと結婚すれば、グリーンカードが手に入る。

自動的に、タリクはアメリカ人の息子になるわけで、かなり事態は有利に進むはず。

シリアから呼び寄せることだって、できるのではないのか。

扉をたたく人3

なぜなんだ!ウォルター


ウォルターとモーナはお互い共感を持っていて、最後の夜にモーナはウォルターの部屋を訪ねている。

これは、明らかにモーナはウォルターのプロポーズを待っていた!!!

あんなに美人で、知的で、素敵なモーナが待っていた。

それなのに、ウォルターは結婚の一言が言い出せなかった。

それ程までに、元奥さんのことを愛していたのか。

しかし、私にはウォルターが、それからもその時の罪を背負って生きているように見えた

最後に、タリクが「あそこで演奏したい」と言っていた駅のホームで、無心になってジャンベを連打するウォルターの姿がなんだか切なく見えたから。

でもなぁ。最後に言いたい。

「なんで、モーナと結婚しなかったの?ウォルター!!」

扉をたたく人6


出演者はリチャード・ジェンキンス、監督はトム・マッカーシー


主人公の大学教授ウォルターを演じるのは、リチャード・ジェンキンス

この映画の演技でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたそうで。

分かるなぁ。

冒頭の数分。ピアノの先生とのやり取りを観ているだけで、ウォルターという人の気難しさが伝わってきて、「演技うまいなぁ」と思って観ていた。

最後に留置場でウォルターが職員たちに対して、「あんな いい青年に対して、こんなことをしていいのか」「こんなの間違っている」と激昂するシーンは、強く心を打つ場面だった。

他の出演作には、「LBJ ケネディの意志を継いだ男」、「シェイプ・オブ・ウォーター」、「恋するふたりの文学講座」など

扉をたたく人7


監督は、今年のアカデミー賞で作品賞(「スポットライト 世紀のスクープ」)を受賞したトム・マッカーシー

スポットライト 世紀のスクープ」を観る前に、この映画を観て良かったような気がする。

スポットライト 世紀のスクープ」と通じるものが、この映画にはありそうだから。

これからも、弱者の人権に注目した作品を作り続けて欲しいと願う。

他の作品には、「靴職人と魔法のミシン」、「ミリオンダラー・アーム」(脚本のみ)など


扉をたたく人5

たとえ困難であっても、それぞれの人権を尊重した世の中になって欲しい


確かに、「911」のような事件が起きてしまうと、移民に対する締め付けが厳しくなるのも分かる気がする。

それに対し、「もっと移民の人権を尊重すべき」なんて、簡単に言えないことも分かっている。

でも、それでも、一人一人の移民に、それぞれの人生がある。

人種が同じだからと言って、まるっと同じくくりで考えるのもどうかと思う。

人間を、動物園のカテゴリー分けみたいに人種で分類して住む場所を決めたところで、問題は解決しない

たとえ、それが困難な道のりだったとしても、人間、一人一人が、それぞれ尊重され、自由に生きられる世の中になって欲しいと心から願う。



↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村



「扉をたたく人」DVD

扉をたたく人 [DVD]

新品価格
¥3,350から
(2016/4/3 00:34時点)



オリジナル・サウンドトラック「扉をたたく人」

オリジナル・サウンドトラック「扉をたたく人」

新品価格
¥3,444から
(2016/4/3 00:36時点)




















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


ショーン・ビーン主演の映画「クリーンスキン 許されざる敵」をWOWOWで観た。

イギリスの諜報部員が、ロンドンで起きたテロ事件を追ううちに、予想外の真実を知ってしまった話。

テロリストになっていく若者、テロリスト予備軍をスカウトする人、その裏で彼らを利用する人たちのそれぞれの事情が見られて面白かった。

満足度 評価】:★★★★☆

「クリーンスキン 許されざる敵」予告編 動画

(原題:CLEANSKIN)





「クリーンスキン~許されざる敵~」DVD

クリーンスキン~許されざる敵~ [DVD]

新品価格
¥3,983から
(2016/2/4 01:02時点)



あらすじ


諜報部員のユアン(シューン・ビーン)は、国の要人である男の警備をしていた時、暴漢に襲われ、その男が持っていた荷物(爆弾)を奪われてしまう。

そして、その時の爆弾が、無差別テロに使用されたことが発覚。

ユアンの上司のシャーロット(シャーロット・ランプリング)は、彼に犯人の確保と一刻も早いテロの再発防止を命じる。



クリーンスキン



感想(ネタバレあり) テロ集団に群がる学生たちは、どの国も一緒なのか


オーム真理教の地下鉄テロ事件に似てるなぁと思った。

テログループには、イスラム教に精通したスカウトがいる。

彼は、成績が優秀で、人生に疑問を持っている大学生に声を掛ける。

大学生は、そのスカウトの言葉に心の拠り所を見つける。

そして、大学生はいつしかこの世界で「意義あること」をしようと思い始め、何の罪もない人たちが殺されるテロが実行される。

とにかく、このスカウトは口がうまい。

優秀な学生たちに言葉巧みに声をかけて、彼らの持つ反骨精神をうまいことテロへと誘導していく。

オーム真理教で言えば、上祐みたいな人。

学生たちも、最初のうちはテロを起こそうなんて少しも思っていない。

ちょっと白人よりも地位が下だと感じたり、学校で疎外感があったり、彼女とケンカしたり、そんな日常の些細なできことが、彼らをテロへと導いていく。

でも、他人からしたら「ほんの些細なこと」も、若い彼らにとっては、世界の中心の崩壊に近い。

スカウトは、その心の隙にうまいこと滑り込んでいく。

「なるほどぉ。上祐もこうやってスカウトしたのかぁ」と、オウム真理教と、映画の中のテロ集団を完全にリンクさせながら見ていた。


クリーンスキン3


もしも、無差別テロの裏側で政治利用する人間がいたとしたら…


そうやって、テロ集団が形成されていくのを見ながら、

「おや?このスカウトの裏には誰がいるんだ??」

という疑問が湧いてくる。

テロに興味を持った若者たちに直接支持するのは、そのスカウトのみであり、その裏側が一切描かれないので不思議に思っていると、とても意外な人物が裏の人として浮上してくる。

恐らく、この映画の評価が分かれるのはここだと思う。

この映画では、このテロ事件を裏で操っているのは、政府関係者だった。

具体的に言えば、シャーロットだ。

国民たちの目の前で、テロを鎮圧させる。

安心した国民たちは、現政党に投票し、無事に選挙で勝利する。

しかし、テロが起きることを防げなかった諜報部のトップが失脚し、変わりに昇進するのは、テロを鎮圧させた人たち…。

シャーロットとその仲間たちは、めでたく昇進することとなる。

つまり、政権が選挙で勝つためにテロを政治利用しているという話だった。

私は、この展開が好きで、面白いなぁと思ったけど、もしかしたら、それはリアリティが無いと思う人もいるかもしれない。

でもなぁ、アメリカもイギリスも選挙で勝つためなら、どんなことでもやりそうだから、こんなこともあるかもねぇと思いながら見た。


クリーンスキン2


キャスティングが渋い


主人公の諜報部員ユアンを演じるのはショーン・ビーン

彼は、ハリウッドでは死に役で有名らしいけど(笑)、今回は、何度も殺されそうになりながも、なんとか死なずに最後まで生き抜いている(笑)

私の中でショーン・ビーンと言えば、「ロード・オブ・ザ・リング」のイメージ。

このユアン役は、その今までのちょっといい加減で、残念な奴ではなく、無口な渋い役ですごく良かった。

久しぶりに、かっこいいショーン・ビーンを見たなぁって気がした。

他の出演作には、「オデッセイ」、「フライトプラン」、「ゲーム・オブ・スローンズ」(TVドラマ)など。

ユアンの上司のシャーロットには、シャーロット・ランプリング

彼女は、今年は「さざなみ」でアカデミー主演女優賞にノミネートされている。

いやぁ。いくつになってもこの人はカッコイイ。

若い男をだまして二重スパイをやらせるなんて、彼女ならありかも~と思ってしまうその貫録。

他人を寄せ付けない彼女の凄みがとても好き。

他の出演作には、「ともしび」、「レッド・スパロー」、「ベロニカとの記憶」など

監督と脚本は、ハディ・ハジェイグ。

この映画が、デビュー作となる。


クリーンスキン4

「移民問題」というよりも、根底にあるのは「人種差別」


このところ、たまたまなのか、ヨーロッパを舞台にした映画を観る機会が多いんだけど、必ずと言っていい程、イギリスもフランスも移民問題が出てくる。

正直、見始めてから「また、移民か!」と思った。

それぐらい、現地では深刻なんだろうと思う。

でも、見た目がアラブ系だからといって、移民だとは限らないとこの映画では言っている。

映画のタイトル「クリーンスキン」とは、「前科の無い人」の意味だそう。

真面目で前科のない(クリーンスキン)の学生アッシュは、イギリスで生まれ育っているにも関わらず、同級生たちからは、「アラーが許してくれないぞ」とからかわれる。

アッシュも彼らと同じく、イギリスで育ったイギリス人なのにも関わらず。

移民ではなくても、スキン(肌)の色が違うと移民扱いされる。

そうして、アッシュはイギリスへの怒りを募らせていく。

その偏見を払拭(クリーン)しない限り、このテロは続くんだろうね。

最後に、裏でテロを誘導し、現政権に選挙での勝利をもたらし、本人は諜報部のトップとなった人間が

「何よりも、安心して住める平和な国を目指します」

と言っていたのが、なんとも皮肉で、そこがまたイギリス映画らしくて良かった。


クリーンスキン5



↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村



「クリーンスキン~許されざる敵~」DVD

クリーンスキン~許されざる敵~ [DVD]

新品価格
¥3,983から
(2016/2/4 01:02時点)



















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したフラン映画「ディーパンの闘い」を試写会で観てきた。

スリランカの内戦から逃れ、移民としてフランスで暮らし始めたディーパンとその偽装家族の話。

スリランカと言われても場所すらも微妙で、もちろん内戦のことなど知らないし、フランスの移民問題もあまり詳しくないけど、それでも、この映画にはグイグイ引き込まれて見入ってしまった。

社会的な問題を扱いながらも、エンターテインメント作品しても面白い映画だった。

【満足度】:★★★★☆


*** 受賞歴 ***

第68回カンヌ国際映画祭 パルムドール(最高賞) 受賞

***********

「ディーパンの闘い」予告編 動画

(原題:DHEEPAN)



あらすじ


ディーパンは母国スリランカの内戦から抜け出すため、妻役のヤリニと娘役のイラヤルの3人で偽装家族を作り、フランスへ亡命する。

フランスでは、貧困層が住む団地の管理人として新しい生活をスタートさせたディーパン一家だったが、そこに住む住民たちの間で問題が発生する。


ディーパンの闘い



スリランカの内戦を知る「もうひとつの島国・スリランカ―内戦に隠れた文化と暮らし」

もうひとつの島国・スリランカ―内戦に隠れた文化と暮らし

中古価格
¥500から
(2016/1/28 01:56時点)



感想(ネタバレあり) 移民が主役の映画が増え続けるフランス


スリランカの内紛から逃れるために、フランスへ移民として渡った偽装家族の話。

偶然なんだけれども、先日観た「サンバ」に続くフランスの移民問題についての映画。

サンバ」では、アフリカからの移民である主人公のサンバが、独身だったことが強制送還の理由の1つになっていた。

「もしも、フランスで結婚していたら強制送還されないのに…」と、サンバは映画の中で散々言われていた。

だから、この映画の「ディーパン」は、なるべくスムーズにフランスで受け入れらるように、あらかじめ偽装家族を作って入国している。

先日の「サンバ」にしろ、この「ディーパン」にしろ、イギリスやフランスでは、最近は移民を主役にした映画が増えているように思う。

昨年のパリ同時多発テロがそれに追い打ちをかけ、今後も増え続けるのでは…と思う。

ディーパンの闘い2

紛争地帯から脱出したはずが、フランスの国内にも紛争があった


しかし、この「ディーパンの闘い」は、そんな移民問題を知らなくても、エンターテインメント作品として十分に楽しめる映画になっている。

主人公は、スリランカの内戦から脱出してきた移民のディーパン。

彼は、妻役のヤリニと、娘役のイラヤルと3人で、家族の振りをして暮らしている。

理由は、前述の通り、フランスで移民として暮らすのなら、家族の方が受け入れてもらいやすいから。

その作戦は、めでたく成功して、ディーパン一家は、フランスの郊外にある貧困層の住む団地で、管理人としての生活をスタートさせる。

しかし、紛争から逃れたはずが、実はそこも紛争地帯のような所だった。

貧困層の住む団地は、ドラッグ売買の温床になっていて、日頃から争いが絶えない場所だった。


ディーパンの闘い3

安住の地はどこに…


そんな環境の中、私は、妻役のヤリニからの目線でこの映画を観ていた。

最近、移民となるために知ったばかりの男と同じ部屋で暮らすことになり、周りは争いごとが絶えず、本当に行きたかったイギリスへ行けない。

もう、息苦しくて、息が詰まる!!!!と思った。

早く、ここから出して!!!と思い、喉がカラカラになって、水ばかり飲んでいた(笑)

大変なのは、私ではなくヤリニなのに(笑)

だから、ヤリニがいきなり家を飛び出して、「私はフランスへ行くーーー!!」って言いだした時、「気持ち分かるーーー」と思った。

生きたくて国から逃げ出してきたのに、こんなところで死にたくはない。

だったら、イギリスへ行かせて欲しいそう思うよ。きっと誰だって。

ディーパンが、真面目で優しい人だとは、分かっているけど、ヤリニが求めていた安住の地はここには無かったんだよ。

ディーパンの闘い4

争いを終わらせないなら、俺が終わらせてやる!!


しかし!ここからが、この映画の見どころ。

それをきっかけに、ディーパンがブチ切れてしまう。

ディーパンが、いきなり管理人の勝手な権限で、団地と団地の間に、石灰で白いラインを引きはじめる。

この、ラインを引くシーンが、この映画の中で、最も印象的なシーンだった。

私は、このラインを見て、「ドッヂボールの陣地みたいなもんだな」と思った。

右が紅組で、左が白組みたいな(笑)

ディーパンは、それこそ、「俺がルールブックだ!!」とでも言いたげに、ヤリニが住んでいる側を「非武装地帯」、ドラッグ売買がされている方を「武装地帯」と決める。

そして、「非武装地帯」へ武器を持ち込むことは、何があっても許さない!!と言い放つ。

そのことが、ドラッグディーラーたちに非難されても、ディーパンは、「好きな女を守るため」に一切苦情は受け入れず、周りは敵だらけ。

そこから、「ディーパンの闘い」が始まるんだなぁ。

そこまでは、ディーパンは真面目な純情男ぐらいにしか思ってなかったんだけど、そこから、グッとかっこ良くなるんだよねぇ。

私は、この「ディーパンの闘い」を観て、「キル・ビル」のウマ・サーマンを思いだしたよ(笑)


ディーパンの闘い5

移民問題、紛争地帯の問題を取り入れながらもエンターテインメントな作品


監督と脚本は、「真夜中のピアニスト」「預言者」のジャック・オーディアール

移民問題や、世界で起きている紛争地帯の話も盛り込みつつ、エンターテインメント作品に仕上げているところが、さすが、パルムドール。

フランスの貧困層が抱える問題や、移民受け入れの問題が、フランスの人たちにとって、どれだけ身近なことなのかっていうのが良く分かる作品だった。

移民受け入れ反対というのは簡単だけど、移民として母国を離れなければいけない人たちの事情にも耳を傾けようとする姿勢が大人だなぁと思った。

ディーパンの闘い6

「闘い」の向こうに見えた、安住の地


ディーパンが、「好きな女を助けるために」たった一人で、ドラッグディーラーたちに立ち向かい、闘い終えた後、その向こうのイギリスには、彼らが本当に望んでいた安住の地が広がっていた。

あのラストの映像は、本当だったのか、それとも幻だったのか…。

イギリスも移民問題は、かなり深刻だったはず…。

ただし、スリランカから出てきた彼らからすると、パキスタンやアフガニスタンの人間を多く受け入れているイギリスは、フランスよりも暮らしやすいかもしれない…。

それに、ディーパン一家には、本当に幸せになって欲しい…。

だから、きっと彼らはうまくいって、あの輝くようなラストの映像が永遠に続くんだと思っている…。



スリランカの内戦を知る「もうひとつの島国・スリランカ―内戦に隠れた文化と暮らし」

もうひとつの島国・スリランカ―内戦に隠れた文化と暮らし

中古価格
¥500から
(2016/1/28 01:56時点)




















このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


ブログネタ
映画の適当な感想 に参加中!
イギリスのケン・ローチ監督作品「この自由な世界で」をWOWOWで観た。

WOWOWのケン・ローチ特集の一本。

イギリスで33歳のシングルマザーが、会社を興し、運営していく姿を描く。

話は、イギリスでの移民問題にまで広がり、女性であること、働くこと、移民問題などいろいろ考えさせられる映画だった。

でも、今のタイミングで観て良かったなぁって思える作品だった。

「この自由な世界で」予告編 動画(日本語字幕なし)

(原題:IT'S A FREE WORLD...)





「この自由な世界で」DVD

この自由な世界で [DVD]

新品価格
¥8,578から
(2015/11/8 00:12時点)



あらすじ


アンジー(カーストン・ウェアリング)は、飲み会で上司からセクハラを受け、その上司に対しコップの水をかけてしまう。

すると、その翌日にはクビを言い渡される。

そんなこともあって、バカな上司の下で働くことが嫌になったアンジーは、それまで勤めていた会社でやっていた人材派遣の業務経験を生かし、会社を立ち上げることに。

親友のローズに手伝ってもらいながら、事業をスタートさせるのだが・・・


この自由な世界で

感想(ネタバレあり) 自分を重ねてみている部分もあり・・・


私も、半年前まである会社で働いていて、そこでは、朝の10時から夜中の12時まで働いた上に、仕事の内容に対して、上司から酷いことを毎日言われるようなパワハラも受けていた。

結局、全てが嫌になって、逃げ出すように辞めてしまったけれど、今となっては、辞めて良かったと心底思っている。

そのせいか、セクハラに苦情を言ったらクビになってしまったアンジーの姿は自分と重なる部分もあって、なんだか人ごととは思えない映画だった。

この自由な世界で2

「働きたい人」が「相応の対価」をもらって「自由な生活を得る」のが当たり前なのに・・・


なんかさぁ、「働く」ってことは、もっとシンプルにはならないのかな。

働きたい人が働いて、その分の報酬はしっかりともらって、何不自由のない毎日を送る。

そんなシンプルなことが、なんでもっと簡単にできないんだろう。

イギリスの場合は、日本と比べるともっと複雑だ。

そこには、この映画にあるような、EU加盟国による労働移動があるからだ。

分かりやすく言えば、EUに加盟している東欧諸国からの移民たちの問題がある。

イギリス人と比べ、安い給料で働く彼らを雇いたい人たちはたくさんいるけれど、裏には、堅気ではない人たちがいて、彼らに賃金を搾取されてしまうこともある。

最近、日本でも移民の問題が話題に上がるようになったけど、

もしも、日本で移民の流入がもっと盛んになったら、こんな風になるのかなと考えながら見ていた。

昔は、上野公園に行けば、仕事を探しているイラン人が大勢集まっていた。

今ではそんな風景は見かけないけど、これからの日本では、また、公園や路地裏で、移民の人たちが仕事を待って集まっている。

そんな光景が目につくような時代が来るんだろうか・・・。

この自由な世界で3

印象的だったイランから逃げてきた本屋さん一家


働きたいのはEU加盟国の人たちだけでない。

「働きたい真面目な不法移民たち」もいる。

私にとって、この映画で最も印象的だったのは、イランから来た本屋さん一家。

本国では、「反体制的な本を売った罪」で罰せられるところをイギリスまで逃げてきたが、イギリスでは亡命申請を拒否され、本国には帰れず、寒くて日の当たらない倉庫のようなところで、隠れるように夫婦と子供2人の4人家族は身を寄せ合って暮らしている。

911以降、イランの移民の受け入れはやめているのだろうか・・・。

こんな姿を見ているだけで、こちらは心が痛くなるが、子供たちは、家族と一緒にいることが嬉しそうに無邪気な笑顔を浮かべている。

そんな笑顔に、ますます心が痛い。

これもまた、「働きたいのにそれなりの対価がもらえない」人たちの例だ。

この自由な世界で4

女性という壁が阻むもの


また、アンジーが女性だということも大きな壁となる。

会社を興したいと言えば、「前の会社に目をつけられたらろくなことが無いからやめておけ」と言われ、

両親にはそんな仕事を辞めて母親になれと言われ、

学校からは仕事が忙しくて子供の面倒が見られるのかと問い詰められ、

給料をもらえなかった労働者からは子供を誘拐されてしまう。

もしも、アンジーだ男性だったら、同じことが起きただろうか。

それでも、いつも胸を張り、ダメなものはダメとハッキリと言い、小切手が不渡りを起こせばとことん問い詰め、泣き言も言わずに前に進み続ける。

そんなアンジーの姿は、とても堂々としていて逞しく見えた。

ただし、人を使う仕事の人は、もう少し人に優しくして欲しいと思ったけど。

この自由な世界で5

イギリスの現在がとても気になる


個人的に、ケン・ローチの映画を観るのは、とても久しぶりだったので、すごく暗いんじゃないかとか、寝ちゃうんじゃないかとか、心配しながら見始めた。

ところが、全くそんな心配をする必要は無かった。

この映画が制作されたのが2007年で、ハンガリーやルーマニアがEUに加盟したばかりの頃だったので、労働力の移動が問題になった時期でもあったんだろう。

現在のイギリスの労働環境や、移民問題はどうなのか分からないけど、この頃よりは改善されているんだろうか。

本当に、「この自由な世界で」働きたい人が、働き、それなりの対価を手にするというシンプルな問題が、どの国でも解決すると良いなと思う。



↓ 人気ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします

映画 ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村





↓ ケン・ローチ特集「この自由な世界で」は、WOWOW_新規申込





買取ならもったいない本舗




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック