とにかく映画が好きなんです【本館】

とにかく映画が好きで、特にアメリカ映画大好きです このブログは、ネタバレありの映画鑑賞日記です。主にハリウッド映画と韓国映画をメインに感想を書いています


タグ:2019年劇場公開



ヴィゴ・モーテンセン主演の映画「グリーンブック」を試写会と映画化で2回観た。

1960年代のアメリカで、差別主義者のイタリア系アメリカ人とインテリの黒人ピアニストの間に生れる友情を描く。


グリーンブック


満足度 評価】:★★★★★

笑いあり、感動あり、その裏にある社会問題も描いてて、最後には心が温かくなる良い映画だった。

初めは差別主義者だった運転手のトニーが、差別される側の現実を知って考えが変わっていく姿が良い。

それが実話というのも良かった


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. 受賞歴
  5. あらすじ
  6. 感想


『グリーンブック』予告編 動画

(原題:Green Book)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月29日 試写会にて鑑賞(1回目)。

・2019年3月10日 映画館にて鑑賞(2回目)。

・2019年3月22日 感想を掲載。

・2020年2月8日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

詳しい作品情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
 ↓
映画『グリーンブック』公式サイト




キャスト&スタッフ


出演者

…(「はじまりへの旅」など)




監督

〇ピーター・ファレリー


2018年製作 アメリカ映画





受賞歴


第91回 アカデミー賞(2019年)

作品賞・最優秀助演男優賞(マハーシャラ・アリ)・脚本賞 


第76回 ゴールデン・グローブ賞(2019年)

作品賞(ミュージカル・コメディ部門)・最優秀助演男優賞(マハーシャラ・アリ)・脚本賞



グリーンブック2


あらすじ


1962年。ニューヨークにあるナイトクラブ コパカバーナの用心棒をしていたトニー・バレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)は、コパカバーナが2ヶ月間改修工事をするため、その間、仕事がなくなってしまう。

二人の子供と妻のドロレス(リンダ・カーデリーニ)を養わなければならないトニーだったが、コパカバーナの客から仕事を紹介される。

それは、カーネギーホールに暮らす黒人ピアニスト ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)からの依頼だった。

ドクは、2ヶ月間かけて南部を旅する演奏ツアーに出るのだが、当時の南部には、まだ差別があったため、ボディガードを兼ねた運転手を必要としていたのだ。

しかし、自信が差別主義者であるトニーは、黒人に雇われることを嫌い、そのオファーを断っていたのだが、ドクからの強い希望もあり、その仕事を受ける。

そして、差別主義者と黒人ピアニストが同じ車で南部に向け旅をスタートさせるのだが…。



グリーンブック3


感想(ネタばれあり)


「グリーンブック」とは


タイトルにある「グリーンブック」とは、何のことだろうか。

それは、1960年代に実在していたガイドブックのことである。



しかし、ただのガイドブックではない。

黒人専用のガイドブックである。



1962年当時のアメリカでは、南部の地域で黒人に対する差別がまだ残っていた。

様々な公的な場所(例えば、レストラン、トイレ、ホテル、バスなど)では、白人と黒人が共存することが許されなかった。

そのため、黒人たちが安全に旅行するために作られたのが、その「グリーンブック」だったのだ。
(正確には、1936年から1966年まで、毎年出版されていたそうである)



裏を返せば、その当時、黒人たちはその「グリーンブック」がなければ安全に旅行することができなかったのだ。

この物語は、そんな「グリーンブック」の時代に、白人と黒人の間で芽生えた友情が描かれている。



そんな時代を背景に、差別主義者の白人と黒人のピアニストが2ヶ月の旅をしている間に、友情が生れていく

それが、なかなか成立しずらい時代だったからこそ、この物語に感動するのだ。

そして、白人からの視点で描かれているため、白人たちからの罪の告白のように私には観えた。



今でも「差別」はなくなっておらず、むしろ、残念なことに、近年になって増えてきているようにも感じる。

そんな時代だからこそ、私たちは、この映画に学ぶことがあるのではないかと思う。



グリーンブック4



ステレオタイプに苦しめられたドク


主人公のトニーと、黒人ピアニストのドクは、とても対照的な二人である。

無学で、力自慢で差別的なトニーと、インテリで、ゲイで、カリスマ的なピアニストのドク。

そんな2人だから、当然、出会った頃は、お互いに反発し合っていた。



確かに、二人が出会った頃のトニーはひどかった。

「黒人はフライドチキンが好き」「黒人はソウルミュージックを聞いている」と決めつける。

恐らく、それはトニーだけの偏見ではなく、多くの人たちが「黒人たちの趣味嗜好について」、そういうものだと決めつけているステレオタイプの代表だ。



そんなトニーとドクのやり取りを観て、「偏見」とは、人々が勝手につくった「ステレオタイプ」でできていることに気付かされる。

この映画のドクのように、黒人だけどフライドチキンを食べたことがなく、音楽はクラシックしか聴かない人だっているのだ。



ドクは、フィクションのために作られたキャラクターではなく、実在した人物なのだ。

彼は、人々が黒人に求める「ステレオタイプ」とは大きく違うキャラクターだからこそ、周りが求めるキャラクターに応えられないことに苦しめられていたのだ。



そして、トニーはそんなドクと出会い、「違う世界」を学び、私たちはそんなトニーを観て、自分の心の中にあるステレオタイプからくる偏見や差別について、考えさせられるのだ。



グリーンブック5



「差別」を失くすための最初の一歩は「友情」


「差別」や「偏見」はなくさなければいけないことだと思う。

けれど、残念ながら、それは誰の心にも潜んでいるものだと思う。

正直に告白をすれば、私の心の中にもある。



相手のことなどよく知らないくせに、第一印象や、その人の経歴を聞いただけで「苦手な人」だと決めつけてしまうのは、私の心の中にある偏見からきている。



しかし、その苦手な人に実際に会って会話してみると、意外と良い人だったり、仲良くなれたりするのは、よくあることだ。



この映画の中で、なぜトニーは、自分の黒人に対する考え方が間違っていたと気付いたのか。

それは、実際に差別されているドクの側になったからだ。

人は、差別する側に立っていると気付かないが、差別される側になって初めて、どんなに酷いことをされているのかに気付くのだ。



いじめっ子でいるうちは、いじめられっ子の辛さに気付かないが、自分がいじめられる側になって初めて、その辛さに気付くのと一緒だ。



先ほども言った通り、そういった「差別」をこの世から失くすことは難しいけれど、この映画のトニーとドクのように友達になることはできる。

例えば、日本人だったら「中国人はちょっと苦手だ」という偏見を持っていたとしても、中国人と友達になることはできる。

そして、友達になれば、その友達の仲間たちに対しても友好的な気持ちになれる。



そうやって、トニーのように、今までの自分の考え方が間違っていたことに気付き、少しずつ、差別や偏見の気持ちが薄れていくのだ。



人の差別や偏見には、そのステレオタイプができるまでに長い長い時間がかかっている。

それを今すぐ取り崩し、「偏見をなくせ」「差別をするな」というのは、とても難しいことである。

しかし、目の前にいる人と友達になることは、気持ちさえあれば、今すぐにでもできることなのである。



トニーとドクは、2ヶ月間、同じ車に乗って旅をしている間に、友情が生れた。

日本語にも「同じ釜の飯を食う」という言葉あるように、どんなに苦手な相手でも、2ヶ月間共に暮らせば、それなりに友情が生れるのだ。



行きの車の中は、お互いの心の間に距離があったけれど、帰りは、クリスマスに間に合わせるために、必死になって車を走らせる二人の姿にほっこりする。

その行きと、帰りの違いが、この映画の全てである。



グリーンブック6



今の世の中だからこそ「憎しみ」よりも「友情」を


この映画で大切なことは、これが「白人の視点」で描かれていることである。



白人の視点で描くことで、彼らがその当時、黒人を差別し、「二グロ」と呼び、レストランやホテルから彼らを追い出し、不当に警察に監禁していたことを認めたということだからだ。

この映画は白人による「差別の告白」なのである。



そして、これはフィクションではなく実話であり、どんなに偏見を持った人でも、嫌いな相手と友達になれることができるのだ。



白人たちは、自らの過失を認め、二人の間の友情を描き、前へ進もうとしている。

これは差別や偏見をなくすための、はじめの一歩を描いているのだ。

今、再び時代は保守的な世の中になりつつあるからこそ、「友達になろうよ」というメッセージはとても大事なことだと思う。



そして、この映画は、そのメッセージをファレリー監督らしく、笑いながら描いているところがとても良い

笑って楽しみながらも、その裏には、しっかりとメッセージが込められているのだ。



「憎しみ」よりも「友情」を。

それが当たり前の世の中になればいいなと思う。





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アナ・ケンドリック主演、ブレイク・ライブリー共演の映画「シンプル・フェイバー」を映画館で観た。

ある日、突然、ママ友が失踪したことで、事件に巻き込まれていくサスペンス映画。


シンプル・フェイバー



満足度 評価】:★★★☆☆(3.5)

先読みのできない面白さ!

仲良しのママ友みたいな生活を私もしたい!そんな欲望から生まれたサスペンス。

欲しいのは男か、金か、オシャレな家か。

彼女たちは男性たちに頼らず自分のセンスで道を切り開いているところも良い。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『シンプル・フェイバー』予告編 動画

(原題:A Simple Favor)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年3月13日 映画館にて鑑賞。

・2019年4月16日 感想を掲載。

・2020年1月31日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

詳しい作品情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
 ↓
映画「シンプル・フェイバー」公式サイト




キャスト&スタッフ


出演者

アナ・ケンドリック

ブレイク・ライブリー

…(「クレイジー・リッチ!」など)


〇ジーン・スマート

〇ルパート・フレンド
…(「スターリンの葬送狂騒曲」など)


監督・製作

ポール・フェイグ
…(「ゴーストバスターズ」など)


2018年製作 アメリカ映画



あらすじ

シングルマザーのステファニー(アナ・ケンドリック)は、息子のクラスメイトのママ エミリー(ブレイク・ライブリー)とママ友になる。

夫が交通事故に遭い、夫が遺した保険金で暮らしているステファニーとは対照的に、作家の夫を持ち、華やかなファッション業界で働くエミリー。

しかし、ある時突然エミリーが失踪してしまう。

エミリーの行方が気になったステファニーは、エミリーの交友関係を調べ始めるのだが…。


シンプル・フェイバー2



感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


シンプル・フェイバー (2019)



★★★☆ [70点]「男性を必要としない女性たちの戦い」


想定していた映画とは違っていたけど、それはそれで先の読めない映画で面白かった。

ママ友のエミリー(ブレイク・ライブリー)から、『ちょっとしたお願い(シンプル・フェイバー)』を頼まれたステファニー(アナ・ケンドリック)。

しかし、それは決して『ちょっとした』お願いではなかった…



映画を観る前は「ゴーン・ガール」みたいな映画かと思ってた。

が、観てみると、もっと軽くてポップな映画だった。



そしてその裏には、ママ友同士の腹の探り合いやら、意地や見栄の張り合いやらがあって、そこから、現在、女性たちは、どんな生活を求めているのかが見えくる

すごく私的に好感度が高かったのは、ステファニーもエミリーも、男性たちの手を借りずに、自分たちの力で、自分たちの望む生活を手に入れようとしているところ。



オシャレなファッション業界で働くエミリーも、ブロガーのステファニーも、自分たちの得意分野で自分らしく生きて、発信し、そこから収入を得ている。

その中で、エミリーはステファニーと同じものを手に入れたいと行動した結果、ある事件が起きてしまう。



この映画で描かれていることは、とても大掛かりなことだけど、そういう「他のママ友が持っているものを私も欲しい。あんな生活がしたい」と思うことは、誰にでも起きることだと思う。

しかし、そんな望むような生活が簡単に手に入ると思ったら大間違いなのだ



その上で、最後まで、どんな終わり方をするのかわからないところが面白かった



男性たちが、ただの脇役でしかないところも良い。

女性たちに「自分たちの望む生活を、自分たちの力で手に入れよう」という時代がやってきたことを感じさせる映画だった。


Posted by pharmacy_toe on 2019/04/16 with ぴあ映画生活






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イ・ビョンホン主演の韓国映画「それだけが、僕の世界」を映画館で観た。

両親に捨てられたと思い孤独に生きてきた男が、40歳を過ぎて母と再会し、再び家族として暮らし始める姿を描く。


映画「それだけが、僕の世界」


満足度 評価】:★★★★☆

それまで孤独だと思って生きてきたボクサーのジョハが、40歳にして初めて知る家族の温かさと、かけがえのなさ。

そんなジョハの戸惑いをイ・ビョンホンが繊細に演じていて良い。

笑えるところもあるハートウォーミング作品。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『それだけが、僕の世界』予告編 動画

(原題:그것만이 내 세상.



更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月5日 映画館にて鑑賞。

・2019年1月15日 感想を掲載。

・2019年12月10日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

詳しい作品情報につきましては、下記の公式サイトをご参照ください。
 ↓




キャスト&スタッフ


出演者


〇パク・ジョンミン




監督・脚本

〇チェ・ソンヒョン


2018年製作 韓国映画



あらすじ


ボクサーのジョハ(イ・ビョンホン)は、幼い頃、父の激しいDVから逃げるように母が家を出て行き、その後、父は逮捕されて刑務所に入ったため、孤独の中で成長し、一時はチャンピオンにまでなる。

しかし、40歳を過ぎ、ボクサーとして落ちぶれてしまい、チャンピオンのスパーリング相手となったジョハは、生活していくのが大変になり、日々、ネットカフェで暮らすようになる。

そんなジョハが、友人と食事をしている食堂で、偶然、母親(ユン・ヨジョン)と再会する。

生活が大変だったことから、その母の家に転がり込んだジョハは、その時、初めて弟のジンテ(パク・ジョンミン)を紹介されるのだが、その弟は自閉症でありながら、ピアノの天才的な能力を発揮するサヴァン症候群だった。



映画「それだけが、僕の世界」



感想(ネタばれあり)


この映画の感想は、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


それだけが、僕の世界 (2018)


★★★★ [80点]「孤独な男が初めて知る家族の温かさ」


面白かった!

笑えるところが満載の心温まるヒューマンドラマであり、イ・ビョンホンの演技力を改めて感じた作品だった。



主人公のジョハ(
イ・ビョンホン)は40歳の落ちぶれたボクサー。

そんなジョハは、長い間離ればなれになっていた母と偶然再会し、自閉症の弟 ジンテの存在を知る。

そこから、ジョハが、自分の人生や家族と向き合って成長していく姿を描く



ジョハは、かつてはチャンピオンを取ったこともあるボクサーだ。

しかし、40歳を過ぎて、ネットカフェに寝泊まりするような日々を過ごしていた。



そうやって、それまで孤独だと思って生きていたジョハに、突然、家族が現れるのだ。

そのことに戸惑いながらも、ジョハは、今まで忘れていた家族と向き合い、そして自分の人生を立て直していく。



もしも、30年も前に自分のことを捨てた母が目の前に現れたらどうするだろうか。

本当だったら、殴ってやりたい気分だろうし、それまで言っても言い切れないぐらい辛いことがあっただろう。



しかし、ジョハは、そんな捨てた母に対し強く出ることができない

それは、その日暮らしをしていて、立場がないせいもあるし、自閉症の弟ジンテのことで母が苦労していることを知ってしまったということもある



それだけではないはずだ。

ジョハには、それでも捨てきれない母への愛情があって、久しぶりに再会したことで、今まで隠していたその愛情と向き合うことになったのだ。



その、戸惑い、困惑、甘えたい気持ちなどの繊細な感情をイ・ビョンホンはとても表情豊かに、表現している

どんなに憎んでも、どんなに苦しんでも、やっぱり家族は家族なのだ。



そうして、戸惑いながらも、ジョハは家族の存在を受け入れていく。

そしてピアノの天才のジンテのおかげで、ジョハの世界も広がっていく

ジョハは、家族に捨てられたと思って生きてきたが、家族と再会し、救われたのだ。



ジョハは、もう二度と家族を離すことはないだろう。
その思いが、とても温かい映画だった


Posted by pharmacy_toe on 2019/01/15 with ぴあ映画生活




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ヒュー・ジャックマン主演の映画「フロントランナー」を特別上映会で観た。

1988年、スキャンダルにより失脚した大統領候補ゲイリー・ハートの実話を映画化。


映画「フロントランナー」


満足度 評価】:★★★★☆

面白かった!

先の展開がわかってもスリリングな展開にハラハラドキドキしながら楽しめた。

ゲイリーが女性スキャンダルで叩かれたのは、女性の地位が上がり、公に「不快だ」と言えるようになった証で、そうなる運命だったと思う

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『フロントランナー』予告編 動画

(原題:The Front Runner)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月22日 スペシャルスクリーニングにて鑑賞。

・2019年3月2日 感想を掲載。

・2019年12月8日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

詳しい作品情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
 ↓




キャスト&スタッフ


出演者




〇モリー・イフラム



監督

ジェイソン・ライトマン
…(「タリーと私の秘密の時間」、「とらわれて夏」など)


2018年製作 アメリカ映画




あらすじ

1988年の大統領選挙。

民主党上院議員のゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)は、46歳という若さで大統領候補の筆頭に名乗りを上げる。

しかし、マイアミヘラルド紙が、彼に関するあるスキャンダルを入手し、やがてそれが他の有力紙にも知られることとなり、ゲイリー・ハートの支持率は一気に急落してしまう…。



映画「フロントランナー」



感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介いたします。


フロントランナー (2018)


★★★★ [80点]「女性の地位が向上した証」


1988年のアメリカ大統領選挙で、民主党の有力な候補者だったゲイリー・ハートに降りかかるスキャンダルを描く作品。

実話の映画化。



現在では、不倫スキャンダルで政治家が失脚するのは、よくある話だ。

むしろ、リスキーなのがわかってて、よく不倫なんかするよなぁと思う。



しかし、この映画の舞台である1987年当時は、そうではなかった。

プライベートなことよりも政策で戦う時代だった。



ところが、ゲイリー・ハートの不倫が明らかになると、これまでスキャンダルを扱っていなかったワシントンポスト紙までが、ハートの不倫を書き立てるようになる。

ゲイリー・ハートは、女性スキャンダルによって、その資質が問われた初めての大統領候補なのだ。



そんなハートの姿を見て、なぜ、1987年というタイミングだったのかと考えた。

中には、ジャーナリズムの質が落ちて、販売部数を増やすために政治とは関係のないスキャンダルに手を出すようになったという見方もあるかもしれない。



しかし、それは女性たちの地位が上がった証ではないかと、私は思った。

それまでの男性社会では、不倫や女遊びは男の甲斐性、ただの火遊びだと思われていた



しかし、女性の地位が向上し、意見が言える立場になった人が増え、「女性を遊び道具のように扱うのは不快です」と言える人が増えてきたということだと思った。



だから、私はこのゲイリーの件が、ジャーナリズムの質が落ちて、くだらない三面記事まで扱うようになっただけだとは思えなかった。

確かに、そういう一面もあるかもしれないし、確かにジャーナリストはスキャンダルよりも政策を語るべきかもしれない。



しかし、その反面で、お堅い新聞が政治家の女性スキャンダルを暴くことで、若い女性をポイ捨てする権力者の地位が落ちるのは大歓迎だと思った。



人間は誰しも失敗をするもので、ゲイリーの件も騒ぎすぎだったという見方もあるかもしれない。

しかし、この時、ゲイリーの女性スキャンダルが明らかにならなかったら、彼に捨てられる女性たちは、もっと増えていたかもしれないのだ。

ゲイリーはただの運が悪かった男ではなく、起こるべくして起きた件だったのではと思う

なんとく、話の展開は分かっているものの、それでも、スリリングな展開にハラハラドキドキしながら最後まで見入ってしまった作品だった。


Posted by pharmacy_toe on 2019/02/03 with ぴあ映画生活




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オリビア・コールマン主演 ヨルゴス・ランティモス監督の映画「女王陛下のお気に入り」を試写会で観た。

18世紀イングランドの王室を舞台に、一人の王妃と彼女に取り入ろうとする二人の女性の愛憎を描いた歴史劇。


映画「女王陛下のお気に入り」


満足度 評価】:★★★★★

超絶面白かった!

自分では何もできない王女。

王女を裏で操る熟練の侍女。

そして若くて野心満々なしたたか娘。

彼女たちの三つ巴は先の展開が読めない面白さ。これは時代劇だけど、やがてくる女性社会を予言する作品だと思った。



目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『女王陛下のお気に入り』予告編 動画

(原題:The Favourite



更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月28日 試写会にて鑑賞。

・2019年2月19日 感想を掲載。

・2019年11月17日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、ネット配信、DVD共に販売中。詳しい作品情報につきましては、下記の公式サイトをご参照ください。
 ↓
映画「女王陛下のお気に入り」公式サイト




キャスト&スタッフ


出演者


エマ・ストーン

レイチェル・ワイズ


…(「ある少年の告白」、「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」など)

監督

ヨルゴス・ランティモス
…(「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」、「ロブスター」など)



2018年製作 アイルランド・イギリス・アメリカ合作映画



あらすじ


18世紀初頭のフランスとの戦争下にあるイングランド。

レディ・サラ(レイチェル・ワイズ)は、気まぐれな女王アン(オリビア・コールマン)を完全に支配し、国政を操っていた。

ある時、サラの親戚で、没落貴族のアビゲイル(エマ・ストーン)が宮廷に現れ、アンの下で働き始める。

若くて美しいアビゲイルは、やがてサラの目に留まるようになっていく。

そんなアビゲイルをアンは警戒するようになるが、アビゲイルは貴族の資格を取り戻そうとしていた…。



映画「女王陛下のお気に入り



感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


女王陛下のお気に入り (2018)



★★★★★ [100点]「時代劇を観ながら未来を思う」

今年のアカデミー賞で、9部門10ノミネートという最大の目玉作品。

これがめちゃくちゃ面白かった!!

18世紀のイングランドを舞台に、王女と彼女に取り入る侍女たちの攻防を描く。



18世紀を舞台にした歴史劇と聞いたら、歴史的な知識が必要だと思う人がいるかもしれないが
この映画については、必要ないと思う。

なぜならば、私はこの映画を観ながら未来を感じたからだ。

いや、日本人にとっては未来でも、既にヨーロッパでは、こういう時代が来ているかもしれない。



アン王女(オリビア・コールマン)は、あらゆる出来事の判断を侍女のサラ(レイチェル・ワイズ)に委ねていた。

そのため、王女の寵愛を受けたサラは絶大な権力を握っていた。

そこへ、サラの親戚で貴族から没落してしまった家の娘 アビゲイル(エマ・ストーン)が現れる

そこから、彼女たちの三角関係が始まるのだ。



彼女たちの立ち位置はとてもわかりやすい。

欲望だけで生きていて、自分一人では何もできないアン王女と、知識と経験で王女を操る熟女のサラ、そして、若さを武器にするしたたか娘のアビゲイル。



この三人の腹の内を探りながら観るのが、とにかく面白い

相手の動きを読み、その一歩先にいた者が勝つ世界だ。



しかし、それを例えば日本の時代劇で、男性に置き換えて考えてみると、バカ殿と、そんなバカを手なづける熟練の側近、そして、そんな二人の間に割り込もうとする若手の野心家。

そんな話は、これまで何度でも描かれてきた。

この映画では、男女の立場が完全に逆転しているのだ。



それは、女性上位の社会を予言していると思った。

現在、または近い未来、女性が国のトップに立った時、その周りでは、どんなことが起きるのか、そして男性たちは、どんな扱いを受けるのか



これまでの時代劇とは性別が完全に逆転していて、そこが、この映画のとても面白いところだった。



そんな世界の中で、王女と、サラと、アビゲイルが、どう絡んで、どこへ向かっていくのか。

その先の展開が何一つ読めず、ハラハラドキドキしながらラストまで、一気に観てしまった。



これが例えば、トランプ大統領がアン王女で、その側近たちが全員女性だったら、ホワイトハウスで何が起きているのか。

この映画で起きていることに照らし合わせてみると、トランプに任せていていいのかな…。
と考えてしまう映画だった


Posted by pharmacy_toe on 2019/02/11 with ぴあ映画生活




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M・ナイト・シャマラン監督、サミュエル・L・ジャクソン主演の映画「ミスター・ガラス」を映画館で観た。

2017年に製作された「スプリット」を融合した、2000年に製作された「アンブレイカブル」の続編。

壊れやすい身体を持つミスター・ガラス、24人の人格を持つケヴィン、そして、驚異の怪力を持つ男デヴィッドの3人が、ある施設に集められる。

その目的は一体何なのか…。


映画「ミスター・ガラス」



満足度 評価】:★★★★☆

面白かった!アメコミではヒーローがヴィランを倒して世界は平和になるけれど、現実世界では、そんなキレイごとでは済まないよって話だった。

人と違うことは本当に神からのギフトなのか。

生きづらいだけじゃないのかと思った


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想
  6. 関連記事


『ミスター・ガラス』予告編 動画

(原題:Glass)


更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月21日 映画館にて鑑賞。

・2019年2月28日 感想を掲載。

・2019年11月3日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、ネット配信、DVD共に販売中。詳しい作品情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
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キャスト&スタッフ


出演者

 


…(「マローボーン家の掟」、「スプリット」など)

〇スペンサー・トリート・クラーク



監督

…(「スプリット」など)


2019年製作 アメリカ映画




あらすじ


フィラデルフィアのある施設に集められたのは、ちょっとした衝撃で骨が折れてしまうミスター・ガラス(サミュエル・L・ジャクソン)、怪力であり、人の悪事が見えてしまうデヴィッド(ブルース・ウィリス)、そして、24人の人格を持つケヴィン(ジェームズ・マカヴォイ)の3人。

彼らを集めたのは精神科医(サラ・ポールソン)。

彼女は、特殊な能力を持つ彼らに対して、「この世にスーパーヒーローなどあり得ない。その思い込みを治療する」と言うのだが…。



映画「ミスター・ガラス」




感想(ネタばれあり)


「アメコミ」におけるヒーローとは


まず、この映画を観る前に、「アンブレイカブル」と「スプリット」を観ることが必須!

前2作を観ないと、ここで描かれていることが一切理解できない作品だった。

私も、2000年の公開時に「アンブレイカブル」を観ていたのだけど、15年以上も経ってしまったので、久しぶりに観て、予習してから、この「ミスター・ガラス」に挑んだ。

観たはずの「アンブレイカブル」も忘れているところが多数あったので、予習して正解だった。



「アンブレイカブル」と「スプリット」が融合して出来上がったこの「ミスター・ガラス」では、「アメコミ」に対するシャマラン監督なりの解釈が描かれている。



よくあるタイプの一般的な「アメコミ」では、特殊な能力を持ったヒーローが、悪者から世界を救う物語が描かれている。



当然、現実の世界で特殊な能力を持つ人などいない。

アメコミでの「特殊な能力」とは「他人と違うこと」を象徴している。



「他人と違うこと」とは、例えば肌の色が違ったり、障害があったり、性的マイノリティだったりということ。

そういう「他人との違い」は、学校や会社でいじめられたり、差別されたりする原因になってしまいがちだ。

そこで「アメコミ」では、「他人と違うこと」とは「神から与えられたギフト」であり、そのギフトのおかげで人々を救うヒーローになれると描き、いじめられてしまい、教室の隅っこでマンガを読んでいるような子供たちを励ましているのだ。



しかし、M・ナイト・シャマラン監督は、そんなアメコミの考え方に対して、「もしも、他人とは違う特殊な能力を持つ人がいたら」という仮説のもと、彼なりの考えをこの「ミスター・ガラス」で展開しているのだ。



映画「ミスター・ガラス」



ヒーローではなくヴィランを選んだミスター・ガラス



主人公の「ミスター・ガラス」は、とても屈折した人間だ。



幼い頃から体が弱く、ちょっとした衝撃で骨が折れてしまうという身体の持ち主だ。

そのため、彼もまた「アメコミ」に夢中になり、やがて、全米で有数のアメコミコレクターにまでなる。



「アメコミ」は、そういう少年たちに対し「この身体は神に与えられたギフト。いつか人を救えるヒーローになれる」と励ましていたはずだった。

ところが、ミスター・ガラスはそう考えなかった。

身体の弱い自分はヒーローにはなれない、それならばヴィランになろうと考えたのだ。



「アメコミ」では、人からいじめられた痛みで、同じように痛みを持つ人の気持ちを理解でき、同じ境遇にある彼らを助けることができると描く。

しかし、ミスター・ガラスは人から痛めつけられたことで、人を恨み、憎み、人を殺すことをなんとも思わない歪んだ人間に育ってしまったのだ。



そうして、ヴィランになった彼だったが、「アメコミ」はヴィランだけでは話にならない。

ヴィランには敵対するヒーローが必要なのだ。



そこで、「ヒーローが必要だから」という勝手なエゴの元、数々の大量殺人事件を仕掛けていく

そして、ついにデヴィッドというヒーローを生み出し、さらに、ケヴィンという副産物まで偶然作り出してしまう。



ちなみに「自分は超能力者だ」と信じている人を精神科医が診察すると「解離性人格障害」だと診察されることが多いらしい。

ケヴィンは、心理学が確立されていない時代なら「超能力者」になれたかもしれない。



確かに、人にいじめられたことで「同じような境遇にある人を助けよう」と思うか、それとも「自分はもっと力をつけて、今までの恨みを返そう」と思うか。

かつて、幼い頃にいじめられた人が、大人になって犯罪者になる例は多い。

だからこそ、アメコミではそういういじめられっ子がヒーローになれる希望を描くのだ。

しかし、シャマランは、そこをより現実的に描いたのだ。



アメコミが理想主義なら、シャマランは現実主義なのだろう。



映画「ミスター・ガラス」



この世を動かすのは、ヒーローでも、ヴィランでもない何か


ヒーローがヴィランを破り、再び世界に平和がやってくるのがアメコミ流の典型的な終わり方だ。



しかし、シャマランの描く世界は、そんな終わり方をしない。

世界を支配するのは、ヒーローでも、ヴィランでもなく、彼らを制御する一部のエリートたちなのだ。



彼らを診断する精神科医こそが、その一部のエリートたちの1人なのだ。



彼女は、彼らの弱みを握り、その弱みを使って彼らをうまく制御する。

どんなヒーローでも、ヴィランでも、誰にでも弱みの一つはあって、その弱みを握った者が、その人間を支配することができるのだ。



そのエリートたちはとにかく「突き抜けた人間、飛び抜けた人間」を嫌っている

その突き抜けた人間(ヒーローやヴィラン)を支配すれば、世界は彼らのものなのだ。



それはよく統率された軍隊や組織のようなものである。

一人の個性あふれる人に組織を乱されることを嫌い、その個性を消してしまい、平均的で統率しやすい組織を作る。



そのよく統率された組織に歯向かったらどうなるのか。

それが、この映画の中で描かれている。

そんな組織に逆らおうとする者は消されてしまうのだ。



つまり、どんなに特殊な能力を持ったヒーローがいたとしても、結局、一部の優秀な人間によって、そのヒーローは潰されてしまう。

その一部の優秀な人間とは、政治家や、シンジケートや、フリーメイソンのような秘密結社なのか。

シャマランは、この世を支配するのは、特殊能力ではなく、そういう世の中を動かせる力を持った人間だと言いたいのだろう。



映画「ミスター・ガラス」



そして、未来は誰にも予測できない


しかし、人並み以上に高いIQを持ったミスター・ガラスは、そんなエリートたちの動きに気付いていた。

おそらく、「なぜ自分たちが何の目的で集められたのか」と考えたのだろう。



そこで、わざとケヴィンの動画を流し、世界中にいる「他人と違う人々」に「君は一人ではない」と語り掛ける

そして、「他人と違う人々」はフィラデルフィアに集まってくる。

フィラデルフィアに行けば仲間に会えると思ったのだろう。



あまりの多くの人々が集まってしまったため、精神科医が困惑するところで物語は終わっている。

ミスター・ガラスは、どんなことが起きてもまるでバットマンのペンギンのように、事態を冷静に判断し、裏で策を練っていたのだ。

そして、死んだ後も、精神科医のグループに抵抗したのだ。



つまり、この世の中はヒーローにも、ヴィランにも、エリートにも予測できるような単純の世界ではない。

当然、「アメコミ」で描かれるような世界でもない。

もっと複雑に入り組んだ多面体なのだとシャマランは言いたいのだろう。



しかし、そんなことを言ってしまったら「人と違うこと」は、ただのコンプレックスであり、障害でしかない

そこには夢も希望もない



シャマランの現実主義も分からなくもない。

しかし、「アメコミ」で描かれる世界は嘘ばかりだと分かっている。

だからこそ、人々はそんな理想郷のような夢を見ながら生きていきたいんじゃないかと私は思った。



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関連記事

〇「スプリット」




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ブラッド・ピット出演の映画「アド・アストラ」を映画館で観た。

太陽系の彼方で消息を絶った父を探すために、宇宙へ旅立つ宇宙飛行士の冒険を描く近未来SF作品。


映画「アド・アストラ」



満足度 評価】:★★★★☆

面白かった!

宇宙で行方不明になった宇宙飛行士と彼を探す息子。

宇宙の果てには正気と狂気の境界があって、深い孤独が人を狂気に引きずり込む。

その心理的な駆け引きに最後まで目が離せず、その結末に身近な人の大切さを思った。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『アド・アストラ』予告編 動画

(原題:Ad Astra)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年9月21日 映画館にて鑑賞。

・2019年10月25日 感想を掲載。 

現在、全国公開中。詳しい、公開劇場情報につきましては、下記公式サイトをご参照ください。
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キャスト&スタッフ


出演者





監督

…(「裏切り者」など)


2019年製作 アメリカ映画








あらすじ


宇宙飛行士のロイ(ブラッド・ピット)は、地球外生命体の捜索中に消息を絶ったはずの父(トミー・リー・ジョーンズ)が生きていると知らされる。

そして、父が取り組んでいたミッション「リマ計画」が、地球に悪影響を及ぼしていることもわかる。

そこで、ロイは父を探し、リマ計画を止めるために太陽系の果てへ向かう。

しかし、そこへ向かうまでに様々な困難がロイの前に立ちはだかり…。



映画「アド・アストラ」ブラッド・ピット



感想(ネタばれあり)


ロイが太陽系の果てで見たものとは…


宇宙から届く謎の波動(サージ)によって、地球では様々な物が破壊されるなどの災害が起きていた。



主人公のロイ(ブラッド・ピット)は、それが、太陽系の果てで生きている父(トミー・リー・ジョーンズ)が引き起こしたものだと知らされる。

遠い昔に、消息を絶ったと知らされていた父は生きていたのだ。



この映画は、そんな消息を絶った父を探し出し、地球に悪影響を及ぼすサージを止めるために、宇宙へ向かった宇宙飛行士ロイの心の変化を描いた心理劇だ。

SF大作と聞いて、「オデッセイ」のような作品を想像したのだけど、そうではなく、「ロイは太陽系の果てで何を見たのか」を心理的に描いた作品だった。



では、その太陽系の果てには何があったのか

それは、「狂気」と「正気」の境界だった。



ロイは、太陽系の果てで明らかに「正気」を失い「狂気」に憑りつかれてしまった父と対面する。

そして、そこでロイは何を思ったのか。

その「ロイの心の中」を思いながら、この作品を観た。



映画「アド・アストラ」ブラッド・ピット



孤独は人を狂気へと引きずり込む


では、その太陽系の果てにある「正気」と「狂気」を分けるものは何か

それは「孤独」だ。



どこまでも、どこまでも真っ暗な宇宙を、長い長い時間をかけて旅をしている間に、人は孤独に支配され、やがて狂気の世界へと落ちていく。



ロイは、その孤立した環境の中で、自分に問いかけたり、妻からの動画メッセージを見ながら「孤独ではない」環境を作り出す。



しかし、彼の父は、そんなロイとは対照的だった。

地球にいる妻や息子よりも、「地球外生命体の探索」に心を奪われた父は、クルーの静止を振り切り、さらに奥へと進んでいく。

その父のとりつかれ方は、まるで「白鯨」のエイハブ船長のようであり、狂気でしかない。

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彼についていけなくなったクルーは、太陽系の果てから地球に向けて出した波動は、地球に悪影響を及ぼしてしまうが、それは、彼らからのSOSだったのだろう。



一方で、彼の息子ロイは、たとえ不仲であっても、忘れることができなかった妻の存在が、彼を狂気の手前で引き留めたのだ。



正直、ロイが火星を出た時は、父と同じ運命を歩むに違いないと思っていた。



「狂気」と「正気」を分けたのは、そんな彼らの家族への思いだ。

父は、家族と暮らすことよりも地球外生命体を探すことにとりつかれ、クルーを失い、孤独の果てに狂気にとりつかれてしまう。

しかし、ロイは、地球で暮らす妻とやり直したいと思い、宇宙の果てに飛び出していった父を追うことを途中でやめてしまうのだ。



ロイは、かつて自分を捨てて宇宙へと消えて行った父を捨て、「地球を救う」ことを選択したのだ。



映画「アド・アストラ」トミー・リー・ジョーンズ



地球で起きていることを、再び宇宙で繰り返す人間


そんな宇宙の果てで起きた親子ゲンカを見ながら、「宇宙の果てで探索をすること」に、そこまでの価値があるのか?と思った。



というのも、ロイが、太陽系の果てにたどり着くまでに様々なことがあったからだ。



その中で最も印象的だったのは、「月での利権争い」だった。

月では、掘り当てた資源を奪い合うために戦争状態になり、殺し合いが起きている



ロイたちは「中立地帯を通るから安全」と言われていたのに、海賊のような人たちに襲われてしまう。



それはまさに、今、地球の中東やアフリカあたりで起きていることと、全く同じことが起きているのだ。

地球の資源を使い果たした人間は、次は、宇宙へ求めるようになる。

そして、その権利を奪い合い、戦争を起こすのだ。



宇宙も、地球と同じような状態にしてまで、開発をする必要性があるのか…



未知への探索は、とても大切なことだ。

しかし、世界旅行をして、新大陸を発見したコロンブスだって、将来、人間が土地や資源を奪い合って殺し合いをするとは思っていなかっただろう。



太陽系の果てまで探して「地球外生命体」は見つからないのに、多くの命を犠牲にして、孤独にのまれて正気を失ってまで探索をする必要があるのか。




映画「アド・アストラ」宇宙探索



美しい地球を守ることの大切さ


アメリカのイーロン・マスク氏、ZOZOTOWNの前澤 元社長、ほりえもん など、今、多くの優秀な人たちは宇宙開発に夢中だ。

そこまで、優秀な才能が集まれば、火星に人類が行くのも、近い将来、夢ではないかもしれない。



しかし、この映画の中で、月の資源を奪い合い、戦争が起きていたように、宇宙でも、地球と同じように利権や資源の奪い合いが起きるのではないか



それならば、その優秀な才能を美しい地球を守るために使った方が良いのではないか…



探求心は素晴らしいけれど、人間の自己中心的な考え方と、強欲さが、かえって地球に悪影響を及ぼすのではないか…。

神の領域を超えた人間には、この映画の中で起きていた「サージ」のような破壊が起きるかもしれない。



だとしたら、ロイが妻のことを思って、正気を失わず地球へ帰還できたように、身近な人やものを大切にすることを忘れてはいけない

そんなことを考えさせられた映画だった。




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フランス映画「ジュリアン」を試写会で観た。

別れた夫かのDVに悩まされる妻と幼い息子・ジュリアンの姿を通して、彼らを守るべき司法の在り方を描いた作品。


満足度 評価】:★★★★☆

元夫のDVに怯える母と息子。

どんなに母が元夫のDVを訴え、息子が父を拒否しても司法は彼らを守ってくれない。

その結果、事態は最悪の展開へ。

その恐ろしさに号泣だった。

司法は市民を守るためにあるべきだと思った。

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『ジュリアン』予告編 動画

(原題:Jusqu'à la garde)


 

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キャスト&スタッフ


出演者

〇レア・ドリュッケール

〇ドゥニ・メノーシェ

〇トーマス・ジオリア

〇マティルド・オネヴ


監督

〇グザヴィエ・ルグラン


2017年製作 フランス映画



映画「ジュリアン」



あらすじ

両親が離婚したため、息子ジュリアン(トーマス・ジオリア)の親権を争うことに。

妻ミリアム(レア・ドリュッケール)は夫アントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)のDVを訴え、ジュリアンは父に会いたくないと訴えるが、司法はアントワーヌにジュリアンと面会する許可を与えてしまう。

それ以来、週末ごとに父と会うことになったジュリアンだが、父はミリアムの引っ越し先を知りたがり、そんな父に対してジュリアンは嘘をつき続けるのだが…。



映画「ジュリアン」



感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


ジュリアン (2017)


★★★★ [80点]「母子を守るのは一体何なのか」

予想外に、ラストは恐ろしさからの号泣の作品だった。



これはある家庭におけるDVを描いた作品。

そんな映画を観ながら思い出したことがある。

それは大学時代の友人の話だ。



大学を卒業してから数年後、大学時代の同級生A君が結婚したという話を聞いた。

その時、私は普通に「そうかA君は結婚したのか」と思った。

A君は、結婚して良い家庭を築きそうな人だと思っていたからだ。



しかし、それから数年後、友人からA君が離婚したと知らされた。

あまりの早さにビックリしたので事情を聞くと「妊娠してる奥さんに暴力を振るったらしいよ」と、これまた驚きの事実を聞かされた。

その瞬間、さーっと体中の血の気が引いたのを覚えている。



A君は、大学時代に一緒によく遊びに行った友人で、日頃から人に暴力を振るうような人ではなかった。

しかし、結婚して家庭に入った途端、私たちの知らない「内弁慶の顔」が出たようだった。



それ以来、DVというのは、周りの人には分からないところで密かに行われているもので、だからこそ、他人にはなかなか理解してもらえず、恐ろしいものなのだと思うようになった。



この映画は、そんなDVの難しさをジュリアンという息子の視点で描いている作品だった。



ジュリアンの両親は離婚しているのだが、父は裁判所でジュリアンとの面会日を要求する。

どんなに母が夫のDVを訴え、息子が父に会いたくないと言っても、司法は父に最低限の権利を与えてしまう

市民を守るべき法律が、全く機能していないのだ。



そこから事態は恐れていた方向へと向かっていく。

司法が守ってくれないなら、誰が熊みたいな暴力男から か弱い母と息子を守るのか



現実世界では、ラブコメでよくあるようなムキムキのヒーローが突然現れて助けてくれるわけではなく、都合よく夫に事故が起きて痛い目にあうわけでもない。

その実態は、深夜に押しかけてくる夫の恐ろしさに怯え、ベッドで泣きながら震えている母子が大勢いるということなのだ。



一体、何のために司法はあるのか

そんなことを考えさせられた作品だった。

いやはや、本当に恐ろしかった



結婚生活に人には言えない悩みを抱えている人に、是非、観て欲しい作品


Posted by pharmacy_toe on 2019/02/03 with ぴあ映画生活




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タロン・エジャトン主演の映画「ロケットマン」を映画館で観た。

世界的スター エルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル映画。


満足度 評価】:★★★★☆

エルトン・ジョンという道化を演じるレジーの孤独。

彼が孤独を知っているからこそ、彼の歌は愛されるんだと思うと涙が止まらなかった。

それでも、愛を渇望する彼に「どれだけの人があなたの歌を愛し、救われたか」を伝えたかった。


目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想


『ロケットマン』予告編 動画

(原題:Rocketman)



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キャスト&スタッフ


出演者

タロン・エジャトン
…(「キングスマン:ゴールデンサークル」、「イーグル・ジャンプ」、「SING/シング」、「キングスマン」など)


監督

〇デクスター・フレッチャー


2019年製作 イギリス・アメリカ合作映画



映画「ロケットマン」



あらすじ


イギリスの小さな町で育ったレジー・ドワイト(タロン・エジャトン)は、幼い頃に両親が離婚したこともあり、愛情に恵まれずに育った。

しかし、音楽の才能に恵まれたレジーは、ライブハウスで演奏するようになり、「エルトン・ジョン」の名前でロックスターを目指すようになる。

その後、作詞家のバーニー・トービンと出会い、成功への道を歩み始めるのだが…。



映画「ロケットマン」タロン・エジャトン



感想(ネタばれあり)


なぜエルトン・ジョンは生きているのか


ここ数年、薬の過剰摂取で多くのスターが亡くなっている。

マイケル・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストン、プリンス…など。

ホイットニー・ヒューストンの死については、ぜひ、ドキュメンタリー映画「ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~」を観て欲しい。



エルトン・ジョンもまた、そこに名を連ねてもおかしくない人生を歩んでいた。

しかし、幸運にも、彼はまだ元気に生きている。

映画ファンだったら、「キングスマン:ゴールデンサークル」で、その元気な姿を観た人もいるかもしれない。



この映画は、そんなエルトン・ジョンの「死んでもおかしくない人生」を赤裸々に語ったものである。

彼は今、生きているからこそ、語れることがあるのだ。



もうこれ以上、私たちが悲しいニュースに胸を痛めないように。

もうこれ以上、彼らのように素晴らしい歌手が亡くならないように…。



映画「ロケットマン」リチャード・マッデン



幼少期に感じた孤独がそのまま大きくなっていく


エルトン・ジョンは、世界中に名前を知られた歌手である。

エルトン・ジョンの曲を知らなくても、名前は知っているという人は大勢いるだろう。



イギリスで生まれた彼の本名はレジー・ドワイトという。

レジーは幼い頃に両親の離婚を経験し、母(ブライス・ダラス・ハワード)に育てられるが、そこに愛情はなく、愛に飢えたまま大人になる。



ブライス・ダラス・ハワードは、いつもはとても優しい人を演じている女優だが、このエルトンの母を演じている彼女は、正に毒親であり、本当に冷たい人でビックリしてしまった。

それは恐らく、レジーの父親との不仲に原因があって、その苛立ちがレジーにぶつけられたのだと思ったのだけど、そんな大人の事情をレジーが分かるはずもなく。

レジーは両親の愛情を感じることなく、常に愛を欲しがる青年になっていった



しかし、レジーにはピアノの才能があったことが救いだった。

一度聞いただけでその曲を弾くことができるという才能に恵まれたレジーは、音楽学校に入学。

たちまち音楽に夢中になり、自分もプレスリーやビートルズのようなスターになりたいと思うようになる。

(この映画によれば、エルトン・ジョンの「ジョン」は、ジョン・レノンの「ジョン」からきている)



そして、地元のライブハウスで演奏するようになり、「エルトン・ジョン」という芸名でスターを目指し始めるのだ。

そこからレジーは誰もが知っている「エルトン・ジョン」になるのだが、その反面、その幼少期の愛に飢えた「孤独」が彼の中で大きくなっていく



映画「ロケットマン」ブライス・ダラス・ハワード



「エルトン・ジョン」というスターと「レジー・ドワイト」の孤独


しかし、念願のスターとなって売れれば売れるほど、愛を渇望するレジーの思いは誰にも理解されず、ますます孤独になっていく

派手な衣装を着て、大勢のオーディエンスの前で歌うエルトンと、楽屋に帰るとひとりぼっちなレジーの二面性がとても切ない。

私は、そんなエルトンの姿を見て、「エルトン・ジョン」という道化を孤独なレジーが演じているのだと思った。



けれど、レジーの孤独があり、愛を乞う人だからこそ、エルトンの歌には愛があり、世界中の人が愛されるのだろうと思った。

つまり、レジーは幼少の頃から孤独だったからこそ、エルトンは愛を歌う歌手として成功したに違いない。

常に愛に恵まれ、幸せなレジーだったら、今の「エルトン・ジョン」は誕生していなかったはずだ。



孤独を知っている人が歌うからこそ、世界中で寂しい思いをしている人々の心に届くのだ。



しかし、エルトン本人は、誰からも理解されず、愛されなったことで、ますます孤独になっていく

そのエルトンの表と裏のギャップを見て、どれだけエルトンの孤独が深いのかと思うと、私は涙が止まらなかった



そして、そんなエルトンを見て、私は「どれだけの人がエルトンの歌を愛し、どれだけの人がエルトンの歌に救われたのか」をエルトンに伝えたかった

「世界中の人々があなたを愛していますよ」と。



そんなことはエルトン本人も百も承知だろうけれど、それでも本人は誰よりも愛されたかったのだ。

そんな時は、エルトンに救われた人々の思いを知って欲しかったのだ。



映画「ロケットマン」ジェイミー・ベル



自分自身を理解し、愛することの大切さ


そして、その二面性に耐えられなくなったエルトンの精神は崩壊する。

酒とドラッグに頼るようになり、自殺未遂を起こしてしまう。

大きな豪邸に住んで、取り巻きはたくさんいても、家族も取り巻きもエルトンの財産に目がくらみ、本当にエルトンのことを理解し、気遣ってくれる人などいない。



その中で唯一、彼の希望となったのは、友人のバーニーだった

バーニーは働き過ぎのエルトンに対し、「少し休んだ方が良い」とアドバイスしてくれた人だ。

しかし、エルトンはそんなバーニーのアドバイスをはねのけてしまう。



それ以来疎遠だったバーニーだったが、エルトンが入院した時に、再び手を差し伸べる。

そして、そこから、エルトンは再起していくのだ。



「誰も愛してくれない」と思っていたエルトンは、カウンセリングを受け、自分と向き合うことで徐々に自分を取り戻していく。



私は、そのエルトンを見て、エルトンが生きているのはバーニーがいたからではないかと思った。

どんなことが起きてもエルトンに手を差しのべ、彼が持っている世界を理解し、その世界を表現する詩を書いたバーニーは、エルトンの唯一の理解者だった。

そのことにエルトンが気付いた時、エルトンの世界は開けていく。



大切なのは、自分を知ることなのだ。



スターたちは、世間が思い描くイメージと、素の自分のギャップに悩まされ、スターのイメージに引きずられてしまう。

「私はスターでなければならない」と。



しかし、本当の自分がどこにいるのかを理解していないと、無理をして精神は崩壊し、依存症になってしまう

だからこそ、素の自分を愛することが大切なのだ。

愛してくれなかった両親を許し、受け入れることで、肩の荷が下りるのだ。



それはスターでなくても同じこと。

「周りに好かれる良い人のイメージ」を維持しようとすると、どこかに無理がくる

本当の自分を大切にしてあげることで、豊かな人生が開けるのだ。



そのことをエルトン・ジョンは世界中の人に生きているうちに伝えたかったのだろうと思った。

これ以上仲間の誰かが亡くならないように



「自分を理解し、愛すること」とはとても難しいことだけれど、自分自身を見失わないためにも、とても大切なことなのだ。




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北欧サスペンスの人気シリーズ「特捜部Q カルテ番号64」を映画館で観た。

シリーズ4作目は、1980年代に失踪した女性の再捜査をきっかけに、ある事件にたどり着く…。



満足度 評価】:★★★★☆

面白かった!

1980年代に失踪した女性の再捜査をきっかけに、かつてデンマークで実際に起きた事件を織り込み、現在湧きおこる排外主義を考えさせるサスペンス。

過去から現代を考えさせるところが特捜部Qらしさ

目次

  1. 予告編
  2. 更新履歴・販売情報
  3. キャスト&スタッフ
     出演者
     監督
  4. あらすじ
  5. 感想
  6. 関連記事


『特捜部Q カルテ番号64』予告編 動画

(原題:Journal 64)



更新履歴・公開、販売情報

・2019年1月12日 映画館にて鑑賞。

・2019年2月7日 感想を掲載。

・2019年8月17日 WOWOWでの放送に合わせて加筆・修正。

現在、DVD、ネット配信、共に販売中。


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キャスト&スタッフ


出演者

ニコライ・リー・コス
…(「特捜部Q Pからのメッセージ」、「特捜部Q キジ殺し」、「特捜部Q 檻の中の女」、「真夜中のゆりかご」、「チャイルド44」、「天使と悪魔」など)

ファレス・ファレス
…(「特捜部Q Pからのメッセージ」、「特捜部Q キジ殺し」、「特捜部Q 檻の中の女」、「チャイルド44」、「ゼロ・ダーク・サーティ」など)


監督

〇クリストファー・ボー


2018年製作 デンマーク・ドイツ合作映画



映画「特捜部Q カルテ番号64」




あらすじ

デンマークのコペンハーゲンにある未解決事件専門の捜査部「特捜部Q」のカール(ニコライ・リー・コス)とアサド(ファレス・ファレス)は、1980年代に起きたナイトクラブのマダムの失踪事件を再捜査する。

そして、その事件の捜査を続けていくと、ある事件にたどり着き…。



映画「特捜部Q カルテ番号64」




感想(ネタばれあり)


この映画の感想につきましては、私が「ぴあ映画生活」に掲載したものをご紹介します。


特捜部Q カルテ番号64 (2018)


★★★★ [80点]「過去の事件から現代への警告」


相変わらず面白かったなぁ。

人気の北欧サスペンス 特捜部Qシリーズ第4弾。



1980年代に失踪した女性を調べていくうちに、同時期に5人の行方不明者が出ていることがわかる。
その後、捜査を続けると、そこから、ある事件にたどり着く…。

「特捜部Q」シリーズを知らない人のために説明すると、このシリーズは、アメリカのドラマシリーズ「コールドケース」のようなもので、デンマークの首都コペンハーゲンを舞台に、特捜部Qが過去に未解決となった事件を再捜査していくサスペンス。

この第4弾では、1980年代に起きたある女性の失踪事件を再捜査する



この映画はサスペンスで、その先に何が起きるのかを言ってしまうと、その全てがネタバレになってしまうので、気になる人は、ぜひ、映画を観て欲しい。



今回の物語のベースにあるのは、第二次世界大戦の終戦直後から、1960年代のデンマークで実際に起きていたできごと

その社会的な問題点を、再度、この特捜部Qに掘り起こさせる。



では、なぜ、その問題を「今」再び掘り起こすのかと言えば、現代もまた、その当時起きていたことがまた起きてもおかしくない状況にあるから。



その社会的な問題点とは、ヨーロッパで起きている右傾化と排他主義。

白人が最も優秀だと考える人たちや、移民排斥主義、LGBTの排除など…。

そういう排他主義がエスカレートすると、どんなことが起きるのかについて、過去に実際に起きた事件を交えながら描いている



そして、これは決して対岸の火事ではなく、日本でも起こり得る話だなと思いながら観ていた

その、過去に実際にあった話と、現代の社会問題をリンクさせて描いているのが、特捜部Qならではで、とてもお見事だと思った

人間は進化を続けて賢くなっているかと思いきや、科学技術は進歩しても、残念ながら、人間性はちっとも進歩していないということをヒシヒシと感じる作品だった


Posted by pharmacy_toe on 2019/02/07 with ぴあ映画生活


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関連記事<北欧サスペンス 特捜部Qシリーズ>


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